【インタビュー】映画『怪盗クイーンの優雅な休暇』公開記念!前作に続き主人公・クイーンを演じる元宝塚トップスターの大和悠河さんにインタビュー

【インタビュー】映画『怪盗クイーンの優雅な休暇』公開記念!前作に続き主人公・クイーンを演じる元宝塚トップスターの大和悠河さんにインタビュー
(C)はやみねかおる・K2商会・講談社/「怪盗クイーン」製作委員会

はやみねかおる原作の人気小説“怪盗クイーンシリーズ”から、劇場アニメ2作目となる『怪盗クイーンの優雅な休暇』が、5月23日に公開! 今回YTJPでは、前作に続き主人公・クイーンを演じる元宝塚トップスターの大和悠河さんにインタビューを実施。 “自分がクイーンなのでは?”と話す大和さんに、作品、そして“クイーン”の魅力について聞きました。

【インタビュー】映画『怪盗クイーンの優雅な休暇』公開記念!前作に続き主人公・クイーンを演じる元宝塚トップスターの大和悠河さんにインタビュー
大和悠河(やまと ゆうが)元・宝塚歌劇団宙組トップスター。主演最年少記録を更新し、2001年度「浅草芸能大賞」新人賞を受賞。宝塚退団後は、女優として国内外で活動。自身のプロデュース・演出によるオペラコンサートをはじめ、テレビ出演や書籍出版などマルチに活躍している。現在、演劇雑誌『えんぶ☆TOWN』にて「大和悠河のパリからの最新演劇通信」を連載中。5月23日に公開される映画『怪盗クイーンの優雅な休暇』では、主人公・クイーンの声優を務める。

ー大和さんが主人公・クイーンの声優を務める映画『怪盗クイーンの優雅な休暇』はどんな作品になっていますか?

はやみねかおる先生が長年書かれている小説“怪盗クイーンシリーズ”の劇場アニメ2作目になります。そもそもこの“怪盗クイーンシリーズ”は、年齢も国籍も性別も不詳というミラクルな怪盗・クイーンが、怪盗でありながらそこで巻き起こるさまざまな問題を解決していくというストーリーで、私はその“怪盗クイーン”の声を担当しています。今回の『怪盗クイーンの優雅な休暇』は、カリブ海のクルーズが舞台になっています。クイーンが久々にバカンスをするために乗ったクルーズ船でいろいろなキャラクターと遭遇して彼らと戦ったり、怪盗としての仕事をしないといけなくなるという展開で。観終わった後には心が温かくなるような作品です。この“怪盗クイーンシリーズ”は本当に長く続いている作品なのですが、これから先のお話にも出てくるようなすごく重要なキャラクターが初登場したりもするので、そこにも注目してほしいです。

ー大和さんは原作を読まれたことはあるのですか?

怪盗クイーンの役をやると決まってからシリーズを全て読んだのですが、読み始めたら本当に一ファンになってしまって。物語の世界に入り込んでいけるところが大好きで、新作を楽しみに待ちつつ、今までの小説を何度も読み返して楽しんでいます。今回の作品も、自分の頭の中で想像していたキャラクターが動き出すということにすごくワクワクしていて。自分が想像していたキャラクターと映像が一致した時はすごく嬉しかったですし大興奮してしまいました(笑)。もちろん小説で読むだけで面白い作品なのですが、それが映画になることによってキャラクターがさらに息づくというか……。すごく感動しましたね。敵となる登場人物も本当にキャラクターが濃くて。戦う相手にも過去に何かがあったり、それぞれ抱えているものがあったり。そこに共感できたり、人生を感じるので、登場人物それぞれに魅力があって、素敵だなと思います。

ー今作で特に注目してほしいポイントはありますか?

今回の主要登場人物の一人に、イルマというお姫様がいて。そのイルマ姫と、クイーンの相棒・ジョーカーの関係性に注目してほしいです。わかりやすく恋愛というわけではないのですが、こちらから見ていると淡い恋愛にも見えるような、二人の絆と関わり合い。そこは高校生も共感できたり、自分自身と重ねられる人もいるのではと思います。あとはバトルシーンですね。怪盗クイーンは“初楼(ういろう)”という暗殺者集団のメンバーと戦っていくのですが、敵一人ひとりみんな使う技が違うんです。だからそれぞれの戦い方が面白いと思います。その戦いっぷりにぜひ注目してほしいですね。

ー大和さん演じるクイーンと、大和さんの共通点はありますか?

クイーンは性別も年齢も国籍も全てが謎に包まれた不思議なキャラクターなのですが、最初に本を読んだ時に自分が喋っているような感覚があったんです。私はクイーンのように戦う能力もなければ、先を見通せるような能力もないのですが、なぜか“自分がクイーンなのでは?”と思える部分があるんですよね。私はもともと宝塚で男役をやっていたので、普段は女優だけれどすぐに男役を演じることもできて、そこに垣根がないんです。そういう部分でいうと、性別不詳のクイーンは演じやすかったりもします。私の自然体がクイーンというような感覚です。前作もそうだったのですが、アフレコの時は中性的になるように自分の服装にも気を遣っていました。今回のアフレコは2日間にわたって行われたのですが、パンツスーツの日と、スカートの日があって。パンツスーツの時には怪盗らしいビシッとした部分、スカートの時には相棒・ジョーカーに甘えるような可愛らしい部分というように、服装で演じ方も変わってくるので、そういう部分でも楽しみながら演じることができましたね。

ー前作と比べて、クイーンというキャラクターに対する意識に変化はありましたか?

前作よりもさらに、クイーンというキャラクターに引き込まれる感じがありました。はやみね先生も原作小説の新作を書かれているので、物語は先に進んだのですが、クイーンの根っこの部分が気になり出すというか。今までってクイーン自身についてはあまり描かれてこなかったのですが、原作が進むにつれてクイーンの過去について思いを馳せていく感覚で。さらに“怪盗クイーン”が好きになる自分がいましたね。

ー怪盗クイーンというキャラクターの魅力的なポイントを一つあげるとしたら、どこですか?

クイーンはすごく華麗に大胆不敵なことをやってのけるのですが、その華やかさとは逆に、全ての人に寄り添うことができるんです。一見ちゃらんぽらんに見えて、その人が抱えていることや本音を一瞬で見抜けるようなところが素敵だなと思います。お茶目だし、面白いし、自分の悩みもすごくわかってくれそうで、クイーンとお友達になれたら楽しいだろうなぁ。みんなが寄ってくる、そういう存在感が魅力的ですね。

ー大和さんが高校生の時は、どんな学生でしたか?

私の高校時代は、もう宝塚音楽学校に入っていて。世間一般で言うような高校生活は送っていないんです。お芝居や歌、クラシックバレエやジャズダンス、演劇など、芸事の授業を必死に受け、毎日ヘトヘトになっていました。ただ寮生活だったので、そんなヘトヘトな中でもお菓子やパンを買ってきて、一つの部屋に集まってみんなでホラー映画を観たり(笑)。すごく大変なんだけど、はちゃめちゃで楽しい学校生活を過ごしていましたね。自分が入りたいと思っていた宝塚音楽学校に入学することができて、自分の夢に向かって突っ走っているという意味でも、まさに青春でした。

ーもしもう一度高校生になれるとしたら、どんなことをしてみたいですか?

私は中学校の時が女子校で、宝塚も女子しかいないので女子校に行っているような感じだったんです。なので共学の学校に入学して、どんな学校生活なのかを知りたいですかね。客観的に見てみたいです。宝塚にいた時も女子校出身者と共学出身者では、男性に対する対応の仕方などが違うんですよ。だから共学の日常を垣間見てみたいです(笑)。

ー高校生にメッセージをお願いします。

私の高校時代は宝塚音楽学校での生活で、“素敵な役者になりたい”、“宝塚歌劇団に入ってトップになりたい”という思いだけで過ごしていました。夢に向かって一日中芸事に時間を費やし、とにかく練習をして。同じ釜の飯を食った同期と苦楽を共にして、笑い合いながら、時には喧嘩をしながら生活をしていました。今振り返ると、その時代はまさしく青春です。一つの夢に向かって情熱的に、何も考えずに挑戦して。社会に出る前、大人が見守ってくれている中だからこそ挑戦できた、本当に楽しくキラキラしている時代でした。今その真っ只中にいる皆さんは、勉強や部活など大変なこともあると思いますが、とにかく好きなことに躊躇なく取り組んで、めいっぱい飛び込んでほしいです。進路や将来のことを考えると不安になることもあると思います。そんな中でも“これが好き”、“これをやってみたい”という思いを大切にして、とにかく挑戦してみる。素敵な未来を信じておもいっきり楽しんで、おもいっきり苦しんで、おもいっきり挑戦してみてください。

INFORMATION

5月23日(金)全国ロードショー!

【インタビュー】映画『怪盗クイーンの優雅な休暇』公開記念!前作に続き主人公・クイーンを演じる元宝塚トップスターの大和悠河さんにインタビュー

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