“土木”について知る企画「菅生健人の土木を知るSeason3」。今回は“鉄筋工事”といわれるコンクリートの中にある骨組みの部分を組立てる工事のスペシャリスト・三惣工産株式会社の社長である大久保さんに鉄筋の役割から土木の仕事に向いている人、高校での出前授業を行った感想等を伺いました。
―三惣工産株式会社の土木における鉄筋の役割を教えてください。
骨です。人間のからだに例えると背骨の部分です。ないと立てないですよね。鉄筋はそれくらい重要な役割なんです。お肉の部分がコンクリートで骨格が鉄筋と思ってもらえればわかりやすいですかね。
―以前、僕が三惣工産に伺ったとき和気藹々とした雰囲気だなと感じたのですが、社長である大久保さんから見て会社の雰囲気はいかがですか？
大久保：社員みんな和気藹々としていると思います。個人で見ると結構個性が強い子が揃っているので、大変なときもありますが（笑）。しかし、真面目に作業をこなすことができるメンバーが揃っていて良い雰囲気の会社です。
―和気藹々として雰囲気が良い会社とのことですが、会社の行事などはあるんですか？
大久保：コロナ禍前は社員旅行なども行っていたんですが、この4年でガラッと環境は変わりましたね。僕は社員旅行や親睦会をやりたい方なので社員の声も聞きながら徐々に復活できたら嬉しいですね。
―正則学園高校で土木の出前授業を行いましたが、高校生を前に授業を行った感想を教えてください。
大久保：正直1回の授業で土木のことを理解してもらうのはすごく難しいと思います。ですが、今日話を聞いてくれた生徒さんが一瞬でも土木や鉄筋に興味を持ってくれたら嬉しいですね。土木の仕事と言っても現場に出て作業する作業員だけではないんです。今の時代AIやICTなどデジタルもどんどん土木の現場で活用されています。土木に関係するプログラマーの仕事だってあります。どうしても「現場作業員」や「肉体労働者」というイメージを持たれがちですが、いろんな業種が関わっていることをお伝えできてよかったです。
―これまで長年土木の現場でお仕事されている大久保さんが思う、土木の仕事に向いている人はどんな人ですか？
大久保：これは本当に難しいですね（笑）。ですが、我慢強い人は長続きしていると思います。以外と単純作業が多い仕事なので、同じことを繰り返しているうちに時間の経過が遅く感じてしまう人は向かないですね。淡々と作業をして気づいたらもう1日終わっちゃうのかと感じられるような人の方が向いていると思います。
―では、大久保さんはどんな人と一緒に働きたいと思いますか？
大久保：どんな人でも嬉しいですが、強いていうなら部下を引っ張って一緒に頑張ろうという気持ちで動ける人ですね。責任感もありますし、その姿に人もついてくると思います。
―最後になりますが改めて土木の魅力を教えてください。
この仕事は何年もかけて作る駅や高架橋があります。何年も同じ現場で作業をして竣工を迎えたときは本当に感無量です。自分たちが作った駅に電車が通ったときは何とも言えない気持ちですね。それに僕たちの仕事は地図に残るんです。地図を見て、これは昔俺が作ったんだなって思える仕事は他にないと思います。
本社：神奈川県横浜市
1901年の創業から鉄筋工事のプロ集団として常日頃より技を磨き、さらに建設業の技術の向上高度化に対応し、より良い製品造りに取り組んでいます。
三惣工産HPはコチラ＞＞＞http://sansokosan-group.world.coocan.jp
