さまざまな国の文化を紹介し、海外や留学に関する情報を提供する「YTJP留学ナビ」。第8回は、南アメリカ大陸の太平洋側に位置する国・ペルー共和国。ナスカの地上絵やマチュピチュなど未だ解き明かされていない謎が現在も多く残っている国です。歴史的遺産が多くあることから、世界中から遺跡や歴史について学ぶために留学生が訪れているそう。今回は、謎が多く残るロマン溢れる国・ペルー共和国について紹介します。
vol.8 ペルー共和国


| 首都 | リマ |
| 面積 | 約129万㎢ |
| 人口 | 約3,435万人(2023年) |
| 公用語 | スペイン語 |
| 時差 | 14時間 |
| 通貨 | ソル(1ソル=46.05円〈2026年1月30日現在〉) |
| 成人年齢 | 18歳 |
古代遺跡はもちろん、食文化でも注目を集める国“ペルー”
南アメリカ大陸に位置するペルー共和国は、南半球にあるため、季節は日本と正反対! 首都・リマの年間平均気温は約20℃で、夏季(11月〜4月)の最高気温は26℃前後、冬季(6月〜10月)の最高気温は15℃前後と、1年を通して温暖で過ごしやすいのが特徴です。「空中都市」で知られるマチュピチュや、地面に描かれた巨大な絵・ナスカの地上絵などが有名ですが、昨今は“美食の国”としても注目を集めています。ペルーは、海岸砂漠地帯、山岳地帯、アマゾン地帯の気候や土壌が全く異なる土地を有し、野菜や果物、海産物などが豊富に採れる食材の宝庫なのだそう。最近では、ペルー料理と和食が融合した「ニッケイ料理」というジャンルがリマをはじめ世界中で注目されています。
ペルーの教育制度って?
ペルーの義務教育は、幼稚園1年・初等教育6年・中等学校5年の計12年間が義務教育と定められています。初等教育・中等学校において、進級は成績表と出欠の記録等で評価されるため、状況によっては進級できないことも。新学期は3月から始まる4学期制。長期休暇はクリスマス前から2月末まで2ヶ月以上もあります。また日本と異なり、ペルーでは学期中や長期休暇期間も宿題がないのが特徴です。
JAPAN▶︎▶︎▶︎Republic of Peru 留学した学生にインタビュー
✈️ペルーに留学 ✈️
鈴木聡真さん(高校2年生)
留学期間:2024年7月10日〜8月11日

–ペルーに留学した理由を教えてください。
今回僕は、トビタテ!留学JAPANの「マイ好奇心探究コース」という奨学金を得てペルーに留学しました。僕はペルーのマチュピチュや、エジプトのピラミッドといった考古学が好きで、せっかく留学に行くのなら考古学について学びたいと思っていたんです。また、メインは考古学なのですが、僕は難民の子どもの支援する活動に取り組んでいることもあり、地球の裏側のペルーではどのような教育をしているのか知りたくて、考古学とチャイルドケアの2軸で学びに行きました。

–留学中はどのような活動をしていたのでしょうか。
前半の2週間は考古学の探究活動として博物館に行ったり、実際に発掘作業をしたりしました。ホームステイ先であるクスコにはいたるところに遺跡があったんです。観光スポットの裏に発掘作業場所があったりして、考古学が身近にあることを肌で感じました。ただ、発掘作業では実際に発掘してもそれが本物なのか、歴史的価値があるものなのかというのはわからないままということも多いんです。発掘作業の一貫で土器のカケラを拾いに行った時に、土器の取手部分を見つけられましたが、それ以外の大きい発見はできませんでしたね。後半の2週間はチャイルドケアについて学ぶため、障害孤児院と幼稚園にお手伝いに行きました。障害孤児院では主にシスターのお手伝いをして、幼稚園では子どもたちと一緒に遊んだり、ご飯を食べさせたりと、日本の幼稚園の先生のようなことをしました。

–探究活動を通して学んだことを教えてください。
考古学の面では、発掘作業はだいたいの目星を付けて行くため“意外と発掘できるのかな”と思っていたのですが、なかなか発掘できなくて(笑)。片道3時間かけて行ったのに4時間掘っても何も出てこなかったこともあり、厳しい世界だなというのをすごく感じました。チャイルドケアの面では、子どもたちと一緒に日本の手あそびの歌『とんとんとんとんひげじいさん』を一緒に歌ったり、折り紙で遊んだりしました。留学前は、日本とペルーは正反対にあるということもあり、教え方などは日本と全く違うのではと想像していたんです。しかし実際は、教え方など教育的な部分は日本に近いものがあるなと感じましたし、言語が通じなくても、音楽や遊びを通して子どもたちとつながることができました。
—探究活動で印象に残っていることはありますか?
一番印象に残っているのは、ホストファミリーの兄妹に考古学者がいて、その旦那さんも考古学者で、周りが考古学者だらけだったことです。日本では考古学者という仕事はとても珍しくてなかなか出会うことがないと思います。ペルーでは、有名な像を発掘した考古学者の方が身近にいたりと、考古学者が本当にたくさんいるんだなと思いました。
–休日はどのように過ごしていたのですか?
最初の土日はマチュピチュに行きました。クスコからマチュピチュ村には電車で向かい、マチュピチュ村で一泊。翌日にバスで入り口に向かい、そこから歩いてマチュピチュに行きました。電車の中では、インカ帝国で言い伝えられている童話の劇が上演されていたのでそれを観ましたね。よく見るマチュピチュは、上空から撮影された写真だと思うのですが、実際に行くと、石がすごく高くて、大きくて。行ってみないとわからない発見ができたのでよかったですね。後半の2週間は、街を散歩したり、観光地に行ったり、ホームステイ先で一緒だった子が路地裏にある地元の人しか知らないようなピザ屋さんを紹介してくれたりしました。また、現地の人と一緒に山を登ってバーベキューもしに行きました。クスコは標高がとても高いので山を登っているときはしんどかったのですが、ツアーでは絶対に行かないような森の中に連れて行ってもらったのも思い出に残っています。

–留学中に思い出に残っていることはありますか?
犬に追いかけられたのが怖かったです(笑)。クスコのストリートにはいたるところに犬がいて。僕は考古学とチャイルドケアで、ホームステイ先が変わっているのですが、二つ目のホームステイ先に移動したばかりの時にランニングをしていたら、突然草むらから犬が3匹出てきて追いかけてきたんですよ! 犬に噛まれたら病気や怪我など大変なことになると思い、とにかく走って逃げました。しかし、曲がっても曲がっても犬がいるし、振り切ったと思っても違う犬が出てきて、最終的には見ず知らずの現地の方に助けてもらいました。無我夢中で走っていたので帰り道が分からず、翻訳アプリを使いながらその方に道を聞いていたのですが、質問をしている途中で今度はスマートフォンの充電が切れてしまって……。ホームステイ先に来たばかりで家の住所を覚えてなくて、1人で帰ろうにも犬がいて困っていたら、その現地の方が「送って行ってあげるよ」と言ってくれて無事に帰ることができました。
–留学してよかったと思うことを教えてください。
実際に自分が考古学者になったらどういうことができて、どういうことをしなければいけないのかを学ぶことができたのが大きな収穫でした。そして何より、留学先で友達ができたことがよかったです。一つ目のホームステイ先で友達になったアメリカ人の子は、一度日本に遊びに来てくれて、今でも定期的にチャットをしたり仲良くしています。またアメリカ以外にもフランス、チリ、メキシコなど、留学に行かなかったら関わることができなかったような国の子と仲良くなることができました。ペルーに行き、現地の子からペルーの生活について聞くことができたのはもちろん、他の国の人たちがどういう生活をしているのかも広く知ることができたのがよかったです。
–自分の興味・関心のあることについて 留学して学ぶことの魅力を教えてください。
今回学んだ中で大きかったことの一つに、言葉が喋れなくてもボディランゲージやいろいろな表現を使えばコミュニケーションが取れるということがあります。僕自身、スペイン語はあまり話せませんが、必ずしも言葉が喋れないとコミュニケーションが取れないということはありませんでした。せっかく留学に行く機会があるのなら、語学留学だけでなく、自分の好きなことを探究しに行ってもいいと思います。自分の好きなことだったら学ぶことも苦じゃないと思いますし、好きなことだからこそ伸びることもあるのでぜひ挑戦してみてほしいです。

–留学を通して変化したことがあれば教えてください。
僕はもともと考古学について学べる大学に行きたいと思っていました。ただ実際に留学して感じたのは、考古学の知識はもちろん必要ですが、その知識を使うためにはまず上手に発掘を上手にしないといけないということでした。実際に、何時間も発掘作業をしても何も出なかったり、発掘できても何かわからないということもあるって。そんな経験をしたこともあり、発掘の手助けとなる技術を開発するエンジニアになりたいと思うようになりました。将来的には、発掘したものをスキャンするだけで年代がわかるシステムや、人間では探しにいけないようなところを散策できるロボットなど、自分で開発した技術を使って発掘できるようになりたいです。
💡鈴木さんが在籍する ぐんま国際アカデミー
公式HP:https://www.gka.ed.jp/
※インタビュー対象者は、トビタテ!留学JAPANの派遣留学生です。

