北海道帯広農業高等学校 ホルスタインクラブ「5年に一度の「乳牛のオリンピック」が開催! 乳牛と心を通わせ掴んだ受賞への歩み」

第94回の全国高校生NEWSは、毎年全国各地で行われている、乳牛の品の良さや体型の良さなどを競う大会“ホルスタイン共進会”への出品に向けて、牛のお世話に励む北海道帯広農業高校のホルスタインクラブの活動を紹介します。

北海道帯広農業高等学校 ホルスタインクラブ「5年に一度の「乳牛のオリンピック」が開催! 乳牛と心を通わせ掴んだ受賞への歩み」

〜5年に一度の「乳牛のオリンピック」が開催! 乳牛と心を通わせ掴んだ受賞への歩み

昨年10月25日、26日の2日間にわたって北海道ホルスタイン共進会場にて行われた第16回全日本ホルスタイン共進会。乳牛の品の良さや体型の良さなどを競うホルスタイン共進会は、北海道をはじめとする全国各地で毎年行われています。その中でも“全日本ホルスタイン共進会”は5年に一度開催される乳牛の全国大会であり、「乳牛のオリンピック」とも称されています。その全日本ホルスタイン共進会にて、北海道帯広農業高校のホルスタインクラブがお世話をしている乳牛「ネット」号が第18部ジャージー種未経産シニアクラス優等賞2席を受賞。そして、3年生の新居莉乃さんが、牛を美しく魅せながら歩かせる技術を競う競技・リードマンコンテストの高校3年生の部でベストリードマンに選出されました。

北海道帯広農業高校のホルスタインクラブの主な活動は、毎年4月から10月にかけて行われるホルスタイン共進会に出品する牛の個体管理や独房掃除、牛体洗浄、飼養管理といったお世話です。平日は朝6時に牛にエサをあげ、登校前に除糞掃除。放課後は牛のお世話をしながら、共進会に向けて牛を引いて歩く練習をします。共進会の直前は、牛の毛刈りをしたり、牛体洗浄を何度も行うためとても忙しいそうです。

共進会では多くの審査基準がありますが、最も重要となるのは、牛のからだ全体のバランス。牛の毛並みや毛の質感、さらには月齢に見合った骨格かどうかなどが重要だそうです。乳牛「ネット」号の全日本ホルスタイン共進会への出品が決定したのは、大会1ヶ月前となる昨年9月のこと。そこから10月末の本番に向けからだを引き締めるため、エサと水の量を調整したり、何度も体を洗ったりなど、ベストコンディションで本番に臨みました。部長の中村嘉希くん(3年)は「共進会でネットを引いてくれたのは新居さん。相性が抜群の2人だが、全国の舞台で受賞できるとは思っていなかったため、名前が呼ばれた時はびっくりした」と話しました。

そして新居さんは、高校生活最後のリードマンコンテストにも出場! リードマンコンテストでは、牛を美しく魅せるのはもちろんですが、より美しく魅せるための指示や立ち振る舞いなど、牛を引くリードマンの技術も審査されます。1年時から出場し、全国という舞台で有終の美を飾ることができた新居さん。「他の共進会で何度も悔しい思いをしてきたので“やっと1位になれた!”と嬉しかった」と笑顔で話してくれました。

卒業後、中村くんと新居さんはそれぞれ別の道へと進みますが、ホルスタイン共進会には出場し続けたいと話してくれました。肩を並べ切磋琢磨しあった仲間が、数ヶ月後にはライバルへ。ホルスタイン共進会を目指す彼らの物語はこれからも続いていきます。

北海道帯広農業高等学校 ホルスタインクラブ「5年に一度の「乳牛のオリンピック」が開催! 乳牛と心を通わせ掴んだ受賞への歩み」
▲共進会に向けた毛刈り講習会の様子。骨格をよく見せるために毛を短く刈ったり、わざと部分的に毛を残したりなど、毛刈りひとつで見栄えが変わるため奥深いそうです。

北海道帯広農業高等学校 ホルスタインクラブ「5年に一度の「乳牛のオリンピック」が開催! 乳牛と心を通わせ掴んだ受賞への歩み」
▲第18部ジャージー種未経産シニアクラス優等賞2席を受賞した「ケニフロウ トウービーフエイマス ネツト」号。本番ではそれまでで一番の歩きを見せてくれたそうです。

北海道帯広農業高等学校 ホルスタインクラブ「5年に一度の「乳牛のオリンピック」が開催! 乳牛と心を通わせ掴んだ受賞への歩み」
▲新居さんは、地域の酪農家の方から借りた牛でリードマンコンテストに出場。大会の前日に牛がわかり、牛の癖や性格などを酪農家にヒアリングし、短時間の練習で本番に臨みました。

北海道帯広農業高等学校
北海道帯広市にある農業高校。農業科学科・酪農科学科・食品科学科・農業土木工学科・森林科学科の5学科を有し、それぞれの産業に合わせた専門的な技術や知識を得ることができます。「礼儀・協同・勤労」の校訓のもと、広い視野を持った心豊かな農業経営者、農業関連技術者及び農業理解者の育成に努めています。