第11回全国ボッチャ選抜甲子園 “すべての人が楽しめるスポーツ“ボッチャ”に 青春を捧げる学生たちの熱い夏”

 

 

今回の全国高校生NEWSは、パラリンピックの正式種目に採用されているスポーツ“ボッチャ”に青春を捧げる学生たちの甲子園「全国ボッチャ選抜甲子園」。パラリンピック日本代表を輩出するなど、若手の登竜門にもなっている大会の様子を紹介します。

第11回全国ボッチャ選抜甲子園大会写真

すべての人が楽しめるスポーツ“ボッチャ”に
青春を捧げる学生たちの熱い夏

8月8日、東京都墨田区にある、ひがしんアリーナにて「全国ボッチャ選抜甲子園」の決勝大会が開催されました。11回目となる今大会は、北は岩手県から南は沖縄県まで全44チームが、動画提出で行われた予選に出場。5月中旬から7月上旬にかけて実施された予選を勝ち抜いた15チームとシード校である昨年の優勝チームを含む全16チームが決勝大会に進出。真剣な眼差しでコートを見つめ、一投に魂を込めた熱い戦いを繰り広げました。

“ボッチャ”とは、ヨーロッパで誕生した重度脳性麻痺者もしくは同程度の四肢重度機能障がい者のために考案された、パラリンピックの正式種目にも採用されているスポーツ。ルールは至ってシンプルで、2つのチームが赤または青のカラーボール6球を、投げる、蹴る、転がすなどして、ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールにいかに近づけるかを競います。障がいによりボールを投げることが難しくても、「ランプ」と呼ばれる滑り台のような投球補助具を使い、自分の意思をランプオペレーターに伝えることができれば参加が可能。年齢、性別、障がいの有無に関わらず、すべての人が一緒に楽しめるスポーツとして注目を集めています。

決勝大会では、昨年の準優勝チームの初戦敗退、初出場チームが躍進し準決勝に勝ち進むなど、波乱の展開を見せました。そんな中、昨年の優勝チーム・筑波大学附属桐が丘特別支援学校「桐が丘ポローニア」、東京都立墨東特別支援学校「墨東旋風Kids」、埼玉県立越谷特別支援学校「コシだるま」、長野県稲荷山養護学校「Fox Boccias」が準決勝に進出。「桐が丘ポローニア」と「墨東旋風Kids」の戦いでは、2対4のスコアで「墨東旋風Kids」が「桐が丘ポローニア」の2連覇を阻止する熱い展開に。もう1試合では、本戦初出場で勢いに乗る「コシだるま」に、0対4で「Fox Boccias」が勝利しました。ともに初優勝を目指す「墨東旋風Kids」と「Fox Boccias」が決勝戦に進出。試合中は、自チームのターンが来るたびコートに入り、何度もコースを確認し慎重に作戦を練る姿が見られ、ジャックボールの近くにボールが置かれると、観客席から歓声が響き渡りました。そして、着実に点数を重ねた「墨東旋風Kids」が、最終スコア6対1で初優勝! キャプテンの秋庭佑くん(高校3年生)は「たくさん練習してきた中で、今日が一番いいプレーができた。念願だった“優勝”という夢が叶ってよかった」と笑顔で優勝の喜びを語りました。

一般社団法人 日本ボッチャ協会 三浦裕子事務局長は「一球一球の精度が高く、一回戦からレベルの高い戦いだった。この大会が、選手たちの生きがいや夢、楽しみを見つけるきっかけになってほしい。そして今後は、健常者、障がい者関係なく、ボッチャを知っている人を増やしていきたい」とボッチャの展望を語りました。

第11回全国ボッチャ選抜甲子園大会写真▲「ランプ」と呼ばれる投球補助具を使用してボールを転がす様子。ランプの向きや高さ、角度を変えるランプオペレーターに対して、選手は言葉や合図で的確に指示を出します。 第11回全国ボッチャ選抜甲子園大会写真▲コート内に何度も入り、ジャックボールと自分のチームの色のボールの距離を自分たちの目で確認。チームメイトと戦略を立てて、次の一手を考える姿が見られました。 第11回全国ボッチャ選抜甲子園大会写真▲両チームの代表が見守るなか、審判がジャックボールと各チームのカラーボールの距離を測っている様子。勝敗が決まる瞬間でもあるため、会場も緊張感に包まれていました。

 

全国ボッチャ選抜甲子園
一般社団法人日本ボッチャ協会が主催する、ボッチャの甲子園。特別支援学校や特別支援学級等に通学する生徒が、ボッチャを通じて、意欲的に日々の体育学習に取り組めることを目指しています。11回目となる今大会は、全国から44チームが出場。パラリンピック日本代表選手が輩出されるなど、若手選手の登竜門にもなっています。
全国ボッチャ選抜甲子園公式HP:https://boccia-koshien.com/