さまざまな活動に励む高校生にスポットを当てるスポットライト。第73回は、部員数50名を超える男女混合の部活動として、男女それぞれが互いの技術を共有し高め合う千葉県立幕張総合高校の水球部を紹介します。



水中の格闘技・水球
プール内のコートで、互いのゴールにボールを入れて得点を競う競技・水球。ボールを持っている選手に対しての攻撃が許されており、選手同士が激しくぶつかり合うことから「水中の格闘技」とも呼ばれています。試合を行うプールの水深は2メートル以上あり、試合中は体を垂直に浮かせるための立ち泳ぎの泳法である「巻き足」の動きを維持し、体を浮かした状態で競技を行います。目まぐるしく変わる試合展開で観る者を興奮させる注目の競技です。

ボール状の重りを持ち巻き足で浮く練習。試合時は水深2メートルを超えるプールで1時間以上プレーをすることもあるため、どんな衝撃にも耐えられるよう脚を鍛えます。

ボールを持った選手に対して勢いよく攻撃するのも水球の特徴。相手に攻撃させないためにアグレッシブにぶつかっていくため、常に激しい水飛沫が飛びかっていました。

💬幕張総合高校の水球部に入部した理由を教えてください。
若名:僕は幼い頃からスイミングスクールに通っていたのですが、小学4年生の時に、母にすすめられて水球のクラブチームの体験会に兄と一緒に参加したんです。水球が楽しかったし、兄も水球をやりたいと言っていたので、僕も一緒に始めました。そのクラブチームのチームメイトや、兄も幕張総合高校の水球部に入ったので、僕も一緒にやりたくてこの学校を選びました。
川村:私はもともと水泳とシンクロをやっていて、この二つの競技経験を活かせるスポーツはないかと探していた時に水球を見つけました。水球ができる学校を探していたらここを見つけて。幕張総合高校は初心者から水球を始める人が多く、それでいて全国大会にも出場している実績のある学校です。そういう環境で水球に挑戦してみたいと思い入学を決めました。
💬水球をする中で難しいと感じたことはありますか?
若名:僕は巻き足をしながらボールを投げるのがしんどかったです。二つの動作を同時にやらなければいけないので、慣れるまで大変でした。
川村:私は対人競技をやるのが水球が初めてで。どんなに動いても必ず相手がついてくる状況でどう動けばいいのか、どう敵を交わせばいいのかというのを考えながら動くのが難しかったです。
💬幕張総合高校水球部の強みを教えてください。
若名:ほとんどの人が初心者から水球を始めているので、仲間とゼロから水球に一生懸命取り組み、切磋琢磨できるところが強みです。また、上下関係を気にしない雰囲気も強みの一つだと思いますね。上下関係が厳しくなると、プレーや、試合中の声掛けに影響が出てしまうので、いい意味で学年を気にしないでいい雰囲気になるように意識しています。
川村:普段は男女一緒に練習をしていますが、遠征や練習試合の時には、男子・女子それぞれで動くことがあります。そこで学んだ技術は男女間で共有できるので、そこは良いところであり、幕張総合高校水球部ならではの強みだと思います。女子にはない男子ならではの考え方もあったりするので、自分のプレーに取り入れたりしています。
💬部長として部員を引っ張っていく上で意識していることを教えてください。
若名:部員たちが話しやすいような環境づくりができるように、積極的にコミュニケーションをとっています。
川村:私は自分の言動を意識しています。自分ができていないことを同級生や後輩に言っても誰もついてきてくれないと思うので、自分から率先して行動するように意識しています。
💬自分の成長を感じた出来事を教えてください。
若名:僕は2年生の秋に水球の国際交流授業でシンガポールに行く機会がありました。その時に、水球の技術面だけではなく、コミュニケーション力の向上も図り、そこで得た経験が今につながっていると思います。現地にはパワーが強い選手や、テクニック面で名を馳せた選手もいて。1週間という短い期間でしたが、貴重な経験ができました。
川村:私は入部したばかりの頃は、自分中心でプレーをしていて、周りが全然見えていませんでした。水球は7人でやるので自分だけが上手くても成り立たないスポーツです。なので2年生になり水球に慣れてきてからは、周りを見て動くように心がけました。その結果、先輩たちから部長に任命してもらえたので、自分の成長を改めて感じることができました。
💬水球の魅力を教えてください。
若名:初めて水球を見た時はぶつかり合いが多くて怖いと思いましたが、水球というスポーツを知っていくと、観る側としては水面下の激しい攻防に迫力を感じられ、選手側としてはシュートが決まった時の爽快感があり今はとても楽しいです。
川村:水球は1人が頑張っても勝てないし、1人でもサボっている人がいると勝てない、チーム力が問われるスポーツだと思います。初めて水球を見た時は、全員が全力で戦っている姿に感動しました。“全員でこの試合に勝とう”という気持ちで取り組めるのが水球の魅力だと思います。
💬目標を教えてください。
若名:男子の目標は、関東大会ベスト4、インターハイ出場です。個人としては、6月にある高校総体で結果を出し、国体に出場したいです。
川村:女子の目標は、全国大会に出場してメダルを獲得することです。全員で一試合一試合を楽しみながら、結果を残せるように頑張っていきます。


【千葉県立幕張総合高等学校】
生徒数が2,000名を超える千葉県屈指の大規模校。総合学科と看護科を設置。総合学科では多様な講座が設定されており、将来の職業選択を視野に入れながら進路を決めることができます。看護科は5年制で、医師や薬剤師、看護師らを講師に迎え高度な看護教育を実践。「独立自尊・協調親和」の校訓のもと、多くの生徒が学業や学校行事、部活動など充実した学校生活を送っています。
学校HP:https://cms1.chiba-c.ed.jp/msh/

