【インタビュアー高校生】ミス ユニバース2007・森理世さんにインタビュー!海外と日本を拠点に生活する森さんが感じる、日本と海外の違いって?

YTJP特派員の高校生が著名人にインタビューをする企画「インタビュアー高校生」。初回となる今回は、高校3年生の佐藤いちごが担当します!ミス ユニバース2007に輝いた、森理世さんにインタビューを行いました。

【インタビュアー高校生】ミス ユニバース2007・森理世さんにインタビュー!海外と日本を拠点に生活する森さんが感じる、日本と海外の違いって?
「インタビュアー高校生」第1回 左から:佐藤いちご、森理世

 

佐藤:森さんは2007年にミス・ユニバースに出場されましたが、出場しようと思ったキッカケを教えてください。

森:祖母から「10代最後の思い出に、何か挑戦をしてみたら?」というアドバイスを受けたことがキッカケです。どうせやるなら世界で一番大きなミスコンテストに挑戦しようと思い、ミス・ユニバースに出場しました。

佐藤:ミス・ユニバースの大会の中で世界の方々と交流されて、どのようなことを感じましたか?

森:ミス・ユニバースの大会には、世界77カ国の代表が集まっていたのですが、それぞれの国の文化や、彼女たちの個人的な経歴やエピソード、どういった志を持ってミス・ユニバースに挑んだのかということを聞くうちに、すごく刺激を受けました。同世代の女性たちが大きな夢を持って挑戦している姿は、自分自身への素晴らしい影響にもなりましたね。よく「ライバル同士で争いはなかった?」と聞かれるのですが、そんなことはなくて。素直に“彼女たちの夢を応援したい”と思えるような、姉妹のような絆が生まれて、実際に今でも交流があります。お母さんになっている子もいれば、キャリアウーマンとしてバリバリ仕事をしている子がいたり、それぞれ環境は違いますが、今でもみんなと仲良くしています。

佐藤:同じ志を持った仲間と今でも繋がっているって素敵ですね。

森:そうですね。学生時代もそうだと思うのですが、同じ夢を持った仲間たちと過ごしている時間というのは、大人になっても繋がっていくことだと思うので、ぜひ今の高校時代を楽しんでほしいなと思います。

佐藤:そうですね。今の高校生活を楽しみたいと思います!その後、ミス・ユニバースでグランプリになってからはどのような変化がありましたか?

森:世界でニュースになって、いろいろな方に注目されるようになったので、自分の行動や言動への責任感はすごく感じるようになりましたね。

佐藤:世界から目を向けられると、日本人としての常識が通じないこともあると思いますが、海外を舞台に活動される時には、そういったことは意識されていましたか?

森:私は高校時代から海外留学をして、その延長線上でミス・ユニバースに出場したので、逆に日本人とは真逆の考え方になっていたんです。自分の意見を言うことや人と違うことをするのを恐れなかったり、ディベート精神みたいなものを身に付けてしまっていたので、逆に日本に帰ってきてそれをした時に、批判的な意見を受けたことがありました。その時に、同じ意見を話す場合でも、海外での伝え方、日本での伝え方では違う方法をとるべきだということを学びました。

 

佐藤:ミス・ユニバースでは慈善活動などもされるそうですが、どのような活動をされたのですか?印象的な活動があれば教えてください。

森:ミス・ユニバースのベースとなる活動は慈善活動や社会貢献に繋がる活動です。私の任期中はHIV・エイズのスポークスウーマンとして、病気の正しい知識を世界の人に広めていくといったことをメインに15か国で活動していました。その活動の中で私自身が病気のことを学んでいくうちに、それまでの自分の視野の狭さに気付かされましたね。あとはHIVの患者さんと接した際には、彼らのエピソードを通してチャリティーや人助けをする上での心得みたいなものを学びました。「もっと力を入れていろいろな人に正しい知識を広めてほしい」ということを言われたことは、今でも心に残っています。私はお医者さんでもないし、研究者でもない。でも正しい知識を世界中に広めることはできることかもしれないと、何をすればよいのかが見えました。

佐藤:日本でも保健体育の授業でHIVについて学びますが、日本の性教育はまだあまり進んでいないなということは、私自身も感じています。

森:そうですね。私は当時20歳の知識でミス・ユニバースに就任したので、必要な知識は一から専門家や様々なジャンルのトレーナーの先生に教えていただいて。やっぱり基礎をしっかりと勉強してからでないと活動自体ができないし、自分の意見を言うこともできませんでしたね。

佐藤:ミス・ユニバースとして活動される中で、ご自身の中にはどんな変化がありましたか?

森:自分自身の意見を持つために、まずはしっかりと勉強しないといけないということは、改めて感じました。ちょっと調べただけで自分の意見を言ってしまうと、人を傷つけてしまうこともあるし、自分自身の失敗に繋がることもあります。物事に対して意見があるのであれば、しっかりとバックグラウンドや基礎的なことを学ぶことが大切だと思いました。

佐藤:やっぱりちゃんとした知識がないまま、そういった人と接するのは相手に対して失礼だと思うし、しっかりと知識を持って会話したり発信することは大事だなと思います。今の時代はインターネットも発達していて、間違った情報もある中で、正しい情報を得て自分の糧にしていくことが大事だなと感じますね。

森:そうですね。そのためにも、当事者の方とお話しするような機会を設けたり、“本当の声”を聞く機会があると良いかもしれないですね。

 

佐藤:今、森さんはサンフランシスコを拠点に生活されているそうですが、海外で暮らそうと思ったキッカケは何だったのですか?

森:高校2年生の夏に、留学で初めて海外に行きました。カナダだったんですけど。

佐藤:同じです!私もカナダに留学をしました。

森:そうなんですね!

佐藤:私も高校2年生の夏に、短期留学でバンクーバーに行きました。

森:私はビクトリアに1年間留学をして、その後2年間オンタリオ州に行ったんですけど。

佐藤:寒そうですね……。

森:寒かったです(笑)。マイナス20度以下になると学校が休みになったりもしました(笑)。その後、ニューヨークにダンス留学をし、本格的に海外で生活をするための準備をするために帰国していた時にミス・ユニバースに挑戦して。ミス・ユニバースになってからも本部がニューヨークにあったので、ニューヨークに住みという感じで、海外生活はカナダとアメリカになります。そして、4年前にサンフランシスコに住んでいる男性と結婚したことをキッカケに、今はサンフランシスコに住んでいます。

 

佐藤:私は初めて海外に行った時に、日本との違いに愕然としたというか、カルチャーショックみたいなものを結構受けたのですが、森さんもそういったことはありましたか?

森:私はすんなり入っていけたような感じがしますね。ホームステイ先のお母さんがフィリピンの方だったんですけど、初日から白米とふりかけを出してくれて。その時に「私ここで生きていけるわ」って思いました(笑)。逆に私から佐藤さんに質問なんですけど、私が留学していた時は日本との交流が簡単ではなかったんです。だけど今はスマホ一台ですぐに日本と繋がれるじゃないですか。そんな中でもやっぱりホームシックってありましたか?

佐藤:毎日メッセージでやり取りができるし、LINE電話ならお金もかからないじゃないですか。だから毎日家族や友達と連絡を取っていたので、あまりホームシックにはならなかったですね。森さんはホームシックになりましたか?

森:なりましたね。寂しくて泣いていました(笑)。あと私はそもそも英語が苦手だったので、基本的な会話も難しくて。教科書や分厚い辞書を開いて恐る恐る試してみるみたいな感じで生活をしていたいので、言葉の壁も高かったです。

佐藤:今はスマホで翻訳アプリとかもあるので、そう考えると本当に壁が高いですね。

森:そうですね。あとは今はSNSで友達作りもできるじゃないですか。昔はもちろんそういったものはなかったので、友達とのやりとりは直接会うか電話だったんです。家に電話をかけると、友達の家族が出るからそこでまた英語を話さないといけなくて。それがすごく高い壁で電話もできず、友達もなかなかできなかったですね。

佐藤:今はInstagramとかでパッてDMを送ってしまえば会話ができますよね。

森:すごく便利だなと思います。ただその反面、昔は大人が見守っているので安全だったなとも感じます。ホームステイ先に男の子の友達からデートの誘いで電話がかかってくると、ホームステイ先のお父さんが電話に出て「君は誰だ」って言って守っている大人がいると存在を示してくれたり(笑)。道を踏み外さない学生生活をサポートしてくれていたので、それはよかったなと思います。

 

佐藤:現在のサンフランシスコでの生活と、日本での生活を比べた際、森さんが感じる一番の違いを教えてください。

森:日本には日本の良さがあると思うのですが、アメリカの方は皆フレンドリーなので、子育てがしやすいなと個人的には感じます。地域全体が子育てをしている人をすごく応援してくれるんですよね。子供が泣いていても優しく話しかけてくれて、話しかけてくれた方が気を遣ってくれたりします。日本ももちろんそうだとは思うのですが、コロナ禍ということもあり、他人に話しかけることってなかなかないと思うんです。だから、静かな中で子供が泣きだすと気まずくなってしまうことが多かったりします。だけどサンフランシスコだと「あら、泣いているのね〜!」とか、「元気ね〜!」って声をかけてくださるので、個人差はあると思いますが、私的にはそっちの方がありがたかったりはしますね。

佐藤:そうですよね。日本だと他人との距離感はしっかりと取りますよね。

森:日本の方も心の中では優しい気持ちを持ってくださっていると思うのですが、「自分が今話しかけたら迷惑かな」という気の遣い方をしてくれますよね。その距離感がありがたい人もいると思うのですが、私は子供が泣いていたらつっこんでくれた方が楽だったりします(笑)。

 

佐藤:私は日本のジェンダー問題に興味を持っているのですが、海外のジェンダー意識と日本のジェンダー意識にはどのような差があると思いますか?

森:先ほどお話しした通りアメリカ人はすごく表現をするので、ジェンダーのことに関してもパレードをしたり、学生たちがストライキをしたり、訴えたいことを世の中に知ってもらうために行動をするんですよね。日本はジェンダーに関しての意識はもちろんあると思うのですが、そこまでの大げさなアクションはしないのかなというのは、違いとしてあると思います。

佐藤:日本は最近になってようやくジェンダーレス制服が導入されたりしているんですけど、私の友人でLGBTQの子がジェンダーレス制服を着ていても、皆すんなりと受け入れているなという印象があります。

森:実は私は、日本はジェンダーに関しての意識が進んでいるなと思っています。アメリカって大きくパレードをしたりはしますが、日本はもっと奥深いところで考えているんじゃないかな。今だと芸能人の方がカミングアウトをされたりするので、そこから知識としても広がっていけば更に一般の方も話しやすくなると思いますし、そういった社会づくりがされているから良いなと思いますね。

佐藤:そうですね。表立って主張することはあまりないと思いますが、皆が受け入れてくれる空気感は感じます。それでは最後に、高校生にメッセージをお願いします。

森:高校生の皆さんには、自分のメンタルを大切にしてほしいです。高校生だからといって、何も考えず呑気に学生生活を楽しんでいるわけではないと思うし、学校のことや人間関係、進路のことなど悩みも多いと思います。さらに社会に出るといろいろな困難がやってくると思うので、今のうちに自分の心をケアする方法を見つけてほしいと思います。数学や社会などの科目を勉強するのと同じくらい、メンタルヘルスも勉強して、自分の心を健康に保つことも、しっかりと心がけていってほしいです。

 

■森理世さんプロフィール

【インタビュアー高校生】ミス ユニバース2007・森理世さんにインタビュー!海外と日本を拠点に生活する森さんが感じる、日本と海外の違いって?
森理世(提供画像)

森理世(もり・りよ)

2007年メキシコ・シティで開催された「ミス・ユニバース」世界大会に出場。その独創的で洗練されたウォーキングスタイルやポージングが注目を集め、満場一致の得票で日本人として48年ぶり、史上2人目の優勝者となる。「MISS UNIVERSE 2007」としての14カ月間(在任中)、ニューヨークを拠点に様々なチャリティー活動やボランティアに従事し、世界15カ国を巡る。2009年4月、地元静岡に「I.R.M.ダンスアカデミー」を設立。ダンス&ビューティーをモットーに、子供たちへの教育、指導に力を注いでいる。現在は、ハイブランドモデルとして国内外で活躍する傍ら、チャリティー活動、メディア活動や講演会などにも精力的に取り組んでいる。

Instagram:https://www.instagram.com/riyomori_/?hl=ja
5 Crowns Japan:https://www.5crownsjapan.com

 

■インタビュアープロフィール

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佐藤いちご(提供画像)

佐藤いちご(さとう・いちご)

千葉県の私立高校に通う高校3年生です。
高校2年生の時に、カナダに1ヶ月留学していて、今は国際政治に興味があります。
趣味は絵画、読書、スノーボードです!