【インタビュー】ゲームプロデューサー/シナリオライター 川本浩三「自分と周りの人たちが楽しんでこそ、面白いゲームを世に出すことができる」

さまざまな職業で活躍する人に迫るWorker’s file。今 回は、スマートフォン向けゲームの開発を行うクローバーラボ株式会社にて、ゲームプロデューサー、さらにはシナリオライターとして活躍する川本浩三さんに迫ります。

【インタビュー】ゲームプロデューサー/シナリオライター 川本浩三「自分と周りの人たちが楽しんでこそ、面白いゲームを世に出すことができる」

川本浩三(かわもと こうぞう)
香川県出身。高校卒業後、大阪に上京し居酒屋の店主を務める。その後、パソコン関係の仕事がしたいという想いから、web制作業へ転身。その際、ゲーム会社のweb制作の仕事をした縁から、ゲーム業界へ足を踏み入れる。現在は、スマートフォン向けゲーム制作・配信会社であるクローバーラボ株式会社にて、プロデューサー、ディレクター、シナリオライターとして従事している。

 

◆自分と周りの人たちが楽しんでこそ、面白いゲームを世に出すことができる

仕事内容を教えてください。

まずクローバーラボ株式会社の主な業務としては、スマートフォン向けのゲーム制作と配信になります。その中で僕が担当しているのはプロデューサーという部分で、ゲームを作るにあたって企画を考えたり、ゲームの方向性を決定するのがメインの仕事です。それに加えて、僕はシナリオライターも兼任しているので、ゲームのストーリー制作なども行っています。ゲーム制作という仕事自体はプロデューサーやシナリオライター、プランナーやエンジニア、デザイナーなどさまざまな職種があり、そういった人たち20 人くらいでチームを作って一つのタイトルを制作していく形になります。

 

現在の仕事に就くまでの経緯を教えてください。

大学の情報科や専門学校を卒業した方が就職活動をしてゲーム会社に入るというのが一般的なゲーム業界への入り方になるのですが、僕は高校卒業と同時に地元の香川から大阪に出てきて、最初は居酒屋の店長をやっていたんです。そんな中ITバブルの時代があり、パソコンを使った仕事がしたいと思って、web関係の仕事をするようになりました。そして、その仕事の中でゲーム会社のweb制作を担当することがあり、僕自身もともとゲームが大好きだったためゲームの開発にも関わっていくようになって、気づいたらプロデューサーになっていたという感じです(笑)。web制作をやっていたのでシステム的なところはある程度知識があったのですが、ゲームの根幹を担う役割として、システムではなくプランナーやプロデューサーの道に進もうと思い、現在に至ります。

 

仕事をする中でのやりがいを教えてください。

やっぱり良いものが作れた時にはやいがいを感じますね。弊社には今年でリリースから9周年を迎えたタイトルがあり、私自身そのシナリオを担当させていただいているのですが、それを世に出した時にユーザーの皆さんが「今回のストーリー、面白かった」とかって盛り上がっているのを見るとガッツポーズしています(笑)。やっぱり自分が作ったものが世に出て評価をいただけるというのが、一番のやりがいかなと思いますね。

 

仕事をする上で持たれているポリシーはありますか?

ゲームというエンターテインメントを作る人間として、提供する側が面白く仕事ができないといけないというのは常々思っています。多忙なことも多い業界だとは思うのですが、その中でもとにかく楽しんで仕事をする。さらに一緒に仕事をする仲間を楽しませる。自分と周りの人たちが楽しんでこそ、面白いゲームを世に出すことができるというのが、僕のポリシーです。

 

川本さんが思うゲームの魅力を教えてください。

日常から切り離してくれるという点ですかね。ゲームって、自分の生活の浮き沈みは関係なく、ただ単純に楽しもうと思ってできるものじゃないですか。学校や仕事で嫌なことがあっても、人生をひと休みしてゲームの世界で楽しむということができるのは、ゲームの魅力だと思います。

 

ゲームプロデューサーという職業の魅力を教えてください。

“自分が作りたいゲームを作れる”という点です。ゲームプロデューサーはゲームの根幹という部分で責任も大きいのですが、その分さまざまな人の協力を得ながら、自分が作りたいゲームを作ることができるんです。だから、“自分でゲームを作りたいけれど大規模になってしまって一人では作れない”というような人は、ゲーム制作会社に所属してプロデューサーになることをおすすめします。

 

ゲームプロデューサーを目指す高校生が今からできることはありますか? 

ゲームって自分自身の経験を落とし込むものでもあるので、いろいろな経験が糧になるんです。例えば僕は、高校時代にやっていたサッカーの経験から、“このルールをゲームに入れてみよう”となることもありますし。これは、勉強や部活、恋愛など、全ての経験が活きてくるものだと思います。逆に人生で経験していないことを落とし込むのは難しいんですよね。技術的な部分は大学や専門学校で学ぶことができるのですが、人生の中での経験を学ぶことはできないので、今は自分の人生を全力で楽しんでさまざまな経験を積んでほしいです。

 

高校生にメッセージをお願いします。

学生の時にできることって限られてはいるのですが、その反面学生時代にしかできないこともたくさんあるので、いろいろなことにチャレンジしてたくさん遊び、いろいろな経験をしてください!

 

お仕事言葉辞典 ゲームプロデューサー/シナリオライター編

【ローンチ】 ろーんち
“始める”、“売り出す”、“打ち上げる”などを意味する言葉。ビジネスシーンでは、自社製品の販売開始や、新サービスを開始することを指す。ゲームでは、“新ゲーム『○○○○○○』ローンチを開始”などといった使われ方がされる。

 

お仕事道具見せてください!

【インタビュー】ゲームプロデューサー/シナリオライター 川本浩三「自分と周りの人たちが楽しんでこそ、面白いゲームを世に出すことができる」

動きを確認するための 剣、槍、兜
川本さんが、ゲーム内でのモーション(動作)をアニメーターに伝える際に使う道具。これらの剣や槍を実際に振ることで、イメージしている動きを実演を用いて伝えることができるそうです。

 

INFORMATION

川本さんがシナリオライターを務めるゲーム 『ゆるドラシル』

【インタビュー】ゲームプロデューサー/シナリオライター 川本浩三「自分と周りの人たちが楽しんでこそ、面白いゲームを世に出すことができる」
© 2014 Clover Lab.,inc.

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