【福島県立ふたば未来学園高等学校】学生が主体となって運営する“caféふぅ”とは?

全国の高校生の活動をお伝えする“全国高校生NEWS”。第42回は、学校の校舎内に設けられた地域協働スペースの一角で、学生が主体となって運営する“caféふぅ”です。

【福島県立ふたば未来学園高等学校】学生が主体となって運営する“caféふぅ”とは?

◆地域との交流が生まれる新しい形のカフェ
全国各地に設けられている“地域協働スペース”。地域の課題解決の場、交流の場として活用されていますが、福島県立ふたば未来学園高校では、校舎内にこの“地域協働スペース”が設けられています。そしてその中で学生が主体となり運営されているのが、“caféふぅ”です。


【福島県立ふたば未来学園高等学校】学生が主体となって運営する“caféふぅ”とは?製造班は食品加工室にて“caféふぅ”で出すデザート類を作ります。
【福島県立ふたば未来学園高等学校】学生が主体となって運営する“caféふぅ”とは?この日お店に並んでいたのは、みかんのショートケーキに、柿と栗が乗った秋仕様のパニエ、みかんゼリー。人気で既に売り切れてしまった商品もありました。


caféふぅを運営するのは、同校の社会起業部。社会起業部は、「地域社会を知る、伝える、盛り上げる」を目的に、さまざまな活動に励んでいます。その中の一つが、caféふぅの営業。地域協働スペースの一角に設けられたcaféふぅには、在校生はもちろん、先生やOB・OG、地域の方などが訪れます。生徒が接客を行うのは、月・水・金曜日の放課後。その他の時間は、地域の方々が営業を行っています。また生徒が行うのは接客だけではなく、商品の製造まで。ショーケースに並べられたケーキ類も生徒たちの手で製造されています。フードメニューはデザート類をはじめ、フォカッチャやパンケーキなど。そしてドリンクメニューにはジュースやカフェラテなどが並ぶ中、“ふぅブレンドコーヒー”というメニューが。このコーヒーは生徒たちが豆の配合を考え作り出したコーヒーで、注文が入るとその場で豆を挽き、丁寧に淹れられた一杯が提供されます。この日コーヒーを淹れてくれた部長の遠藤果穂さんは、入学当初から将来カフェ経営をしたいという夢を持っており、caféふぅの活動に参加しているそうです。

この日caféふぅを訪れた学生は、購入したドリンクやフードを片手に、地域協働スペースに設けられた机で勉強をしている様子。また、別の日には子供連れの方や、友人同士で訪れる地域の方も。副部長の菅波楽々さんは「caféふぅの活動を通して、地域の方の温かさを知ることができた」と話します。また、顧問の鈴木敬子先生は「caféふぅを訪れてくれる方は優しい方ばかり。生徒の失敗も優しく見守ってくれる。ただそれに甘んじるのではなく、生徒には活動を通してさまざまな面で成長してほしい」と話してくれました。

学生や先生、地域の方々に支えられ、日々営業を行うcaféふぅ。また、caféふぅを憩いの場、交流の場として活用する人々。双方の支え合いがあり、地域に根ざした新しい形のカフェは、多くの人が「ふぅ」と一息つくことができる、安らぎの場となっています。

【福島県立ふたば未来学園高等学校】学生が主体となって運営する“caféふぅ”とは?▲放課後になると、授業が終わった生徒が“caféふぅ”を訪れます。店員と利用客として、別学年の生徒とも会話が生まれます。
【福島県立ふたば未来学園高等学校】学生が主体となって運営する“caféふぅ”とは?▲“ふぅブレンド”はドリップバッグとしても販売中。こちらは、“caféふぅ”のオンラインショップでも購入することができるそうです。
【福島県立ふたば未来学園高等学校】学生が主体となって運営する“caféふぅ”とは?
▲店頭に立つ社会起業部の4名。
写真左から:渡邊縫さん、遠藤果穂さん、菅波楽々さん、高木万優さん。

福島県立ふたば未来学園高等学校
福島県双葉郡広野町にある公立高校。地域や世界で活躍することを目指す“アカデミック系列”、トップアスリートや生涯スポーツ社会のリーダーとして活躍することを目指す“トップアスリート系列”、農業・工業・商業・福祉の分野において職業人として活躍するための知識・技能を習得する“スペシャリスト系列”の3つの系列が設置され、生徒一人ひとりの未来につながる学園として幅広い学びを提供しています。