【インタビュー】広告会社営業・吉川 健「どんなことであろうと、気になったことを気軽に相談しやすい存在でありたい」

さまざまな職業で活躍する人に迫るWorker’s file。第39 回は、広告会社・株式会社クオラスにて営業職を務める吉川健さん。レコード会社を担当し、アーティスト・楽曲のプロモーションなどを幅広く手掛ける吉川さんに迫ります。

広告会社営業・吉川 健「どんなことであろうと、気になったことを気軽に相談しやすい存在でありたい」

吉川 健(よしかわ けん)
埼玉県出身。日本大学商学部を卒業後、偶然目にした新聞広告をきっかけに広告会社を志す。現在は、広告会社・株式会社クオラスにて、レコード会社の営業を担当し、さまざまなアーティスト・楽曲のプロモーション・PRを幅広く手掛けている。

どんなことであろうと、気になったことを気軽に相談しやすい存在でありたい

仕事内容を教えてください。

株式会社クオラスという広告会社で営業職としてレコード会社を担当しており、具体的には、アーティスト・楽曲の認知を広げるために、テレビ、新聞、雑誌、ラジオといったマスメディア広告やデジタル広告から、屋外広告、イベントの開催、施設や企業とのタイアップ、グッズの製作まで、幅広いプロモーションやPR活動を行っています。アーティストのことを理解して「どうすればこの楽曲を聴きたいと思ってもらえるか」、「どうしたらファンに喜んでもらえるか」などをお客様であるレコード会社の方と一緒にプランニングして、世に出すお手伝いをしています。

一連の仕事の流れを教えてください。

広告代理店の仕事をイメージされた時に、営業やクリエイティブチーム、プランニングチームなど、いろいろなチームが集まって一つのプロジェクトを起ち上げるという流れを想像する方が多いと思うのですが、僕の仕事はそれとは違い、レコード会社の各アーティストご担当者様と一対一で向き合うような営業活動をしています。そのご担当者から、先ほどお話したような広告・PRのご相談をいただいて、それに対して僕がアイデアを出して提案するような流れですね。だからコミュニケーション能力などがすごく大切で。僕に一番に相談してもらえるように、人間関係を構築するのというのも重要になってきます。

人間関係の構築はどのようにされているのですか?

コロナ禍になってからは減ってしまったのですが、毎日お客様のところに出向いて、メディア情報をご案内しながら課題をヒアリングしたり、世間話含めアーティスト・楽曲やお客様の状況を正しく理解出来るようにコミュニケーションを重ねるなど、とにかく顔を見せるようにしていますね。関わらせていただくアーティストのライブにも積極的に伺って提案の参考にするようにしています。そうすると、何かあった時に相談してもらえる機会が増えるので、フットワークを軽くして動くようにしています。

現在の仕事に就くまでの経緯を教えてください。

大学で就職活動を始めるまでは、将来の仕事について真剣に考えたことがなくて、就職活動がスタートしたタイミングで、どんな仕事があるのかを調べ始めました。そんな時、あるお菓子の新聞広告を目にしたんです。よくある商品広告って、商品の良さや強みをアピールするものだと思うのですが、僕がその時見た広告は、自虐的な内容で。それがすごく面白くて、こういった人をワクワクさせる仕事をすれば、自分もワクワクできるのではないかと思い、広告業界に絞って就職活動をして、縁あってクオラスに入社しました。

仕事をする中でのやりがいを教えてください。

自分が携わった仕事が世に出た時にはやりがいを感じますね。それが屋外広告であれば、外を歩いていれば目につきますし、デジタル広告であればスマートフォンに触れているだけで遭遇します。SNSなどでは、多くのユーザーの反応を目にしたり、話題になればニュースに出ることもあります。自分の仕事が、家族や友人を含め、多くの人に届くことってなかなかないことだと思うんです。もちろんその分、間違ったものを世に出すわけにはいかないので責任も感じますが、それも日々刺激的で楽しいなと思っています。

仕事をする中でのポリシーを教えてください。

どんなことであろうと、気になったことを気軽に相談しやすい存在でありたいと思っています。対クライアントで言えば『クオラスの吉川くんに相談してみよう』というところから仕事に発展することが多いですし、そもそもそういった相談が来なければ仕事に繋がらないんですよね。また、社内でも相談しやすい存在であることによって、仕事も円滑に進みますし、コミュニケーションもうまく取ることができます。そのためには早いレスポンスを心掛けたり、軽いフットワークで動けるようにしています。若手なりの強みを活かしていきたいなと思っていますね。

営業職には、どんな人が向いていると思いますか?

僕と同じようなエンタテインメント関係の営業職をするのであれば、相手の考えていることを察することができる人や、フットワークが軽い人は向いていると思います。相手が何を考えていて、何を求めているのかということを察して、それを行動に移せることですかね。僕自身、社会人になって仕事をしていく上で、より相手のことを考えるようになりましたし、上司に『ありがとうと言われることを大切にしなさい』と最初に教えてもらって。やっぱり『ありがとう』と言われるためには、相手の気持ちを察して、相手が求める以上のことを提供できたらいいのではと思ったので、やはり相手の思っていることを察することができる人は向いていると思います。

高校生にメッセージをお願いします。

自由な時間が多い学生時代は、何事にも全力で取り組んで、いろいろな経験をした方が良いと思います。僕が就職活動をしている時に、一緒に面接を受けている人たちが「ヒッチハイクで日本を縦断した」とか「自宅の浴槽でスッポンを養殖した」などという話をしていたことがあって。正直そういうエピソードトークをされると「負けたな」と思ったんですよね。この例は極端ではありますが、この先部活やバイト、友達との遊びなど、何事にも全力で取り組めば、何かしら得られるものはあると思います。学生のうちはいろいろなことに興味を持って、いろいろなことに挑戦してほしいです。

 

お仕事言葉辞典 広告会社営業編

【オフレコ】 おふれこ

もともとは、報道機関で使われていたメディア用語で、記者会見やインタビューで語られた内容の一部を記録・公表しないという意味。転じて、現在は「非公式」「ここだけの話」などの意味でも使われる。広告会社は、まだ世に出していない情報を「オフレコ」として扱うことも多い。

お仕事道具見せてください!

広告会社営業・吉川 健「どんなことであろうと、気になったことを気軽に相談しやすい存在でありたい」

イベントの必需品・バインダー
イベントなどの立ち会いには欠かせないバインダーとボールペン。当日の進行表などの資料を挟み、いつでも確認・メモができるよう、イベントの際には常に持ち歩いているそうです。

INFORMATION

吉川さんが勤める会社 株式会社クオラス

広告会社営業・吉川 健「どんなことであろうと、気になったことを気軽に相談しやすい存在でありたい」

https://quaras.co.jp