【三重県立神戸高校】自身のラジオ番組を持ち、YouTuberから県知事まで多岐にわたる人物に取材をこなす放送部とは?

全国の高校生の活動をお伝えする“全国高校生NEWS”。第34回目は、地元のFM局で自身のラジオ番組を持ち、日々多くの取材をこなす三重県立神戸高校の放送部です。

【三重県立神戸高校】自身のラジオ番組を持ち、日々多くの取材をこなす三重県立神戸高校の放送部にインタビュー!
神戸高校放送部では、NHK杯全国大会のラジオドキュメント部門にて、鈴鹿市在住の樹木医・中村さんにインタビュー。その様子は、『こちなん!!』でも放送され、部員が植樹を行うまでに。

 

◆地元高校生による地域のためのラジオ番組

鈴鹿市を中心に放送されているコミュニティFM局“鈴鹿ヴォイスFM”では、毎週木曜日の12 時40 分頃〜12 時50 分までの約10 分間、高校生によるラジオ番組を放送中。三重県鈴鹿市にある神戸高等学校放送部による『神高放送部のこっちなんです!!(通称:こちなん!! )』です。

『こちなん!! 』ではこれまでに、学校近くの飲食店や雑貨店、『こちなん!! 』が放送されている地元FM局のラジオパーソナリティ、三重県を中心に活動するYouTuber、そして三重県知事と、学校の所在地である三重県、そして鈴鹿市に所縁のある方たちへのインタビューの様子を放送してきました。これらのインタビューの企画立案をするのは、放送部の生徒たち。日頃からリサーチを行い、自分が気になっているお店や、友人がおすすめしてくれたお店などを候補に挙げ企画書に記入。その企画書を顧問の杉江先生に提出し、取材のアポイントを取って取材に移ります。平均的な取材時間は、一本につき30 〜40 分。これを、番組の放送尺約10 分に収まるように編集し、一つの番組が出来上がります。放送内容は、番組のYouTubeチャンネルでもアーカイブとして残しており、いつでも番組を楽しめる工夫も凝らされています。

部長の伊藤咲太くんは “ゲーム実況”を観て、部員で3年生の橋本小春さんは、小学生の頃から“国語の音読”が好きでと、ともに放送部入部前から“話すこと”に興味があったと話します。そんな2人は、ラジオ番組における『こちなん!! 』の強みについて、「高校生がやっているというのが一番の強み。普段は取材を受けてくれないようなお店が、“地元の高校生のお願いなら”ということで取材を受けてくれることがある(橋本さん)」、「内容が良い意味ではちゃめちゃ。県知事にインタビューをした真面目な回の次に、部員同士が仲良く喋る回が放送されたりする。これは高校生ならではだと思う(伊藤くん)」と語ってくれました。

自身が好きな“話すこと”を、学校内にとどまらず、地元FM局という大きな規模で実現した彼ら。そして、高校生の地元を盛り上げる気持ちに賛同し、協力する地域の人々。高校生の“話すことへの興味”と、地域の人々の“地元高校生に対する想い”が形になったのが、この『こちなん!! 』という番組なのです。

【三重県立神戸高校】自身のラジオ番組を持ち、日々多くの取材をこなす三重県立神戸高校の放送部にインタビュー!

【三重県立神戸高校】自身のラジオ番組を持ち、日々多くの取材をこなす三重県立神戸高校の放送部にインタビュー!
番組内では、三重県の一見勝之知事から、小学生起業家まで、さまざまな人物に取材を行っています。

 

【三重県立神戸高校】自身のラジオ番組を持ち、日々多くの取材をこなす三重県立神戸高校の放送部にインタビュー!
今回話を聞いた2名。写真左から:伊藤咲太くん、橋本小春さん。

 

【三重県立神戸高校】自身のラジオ番組を持ち、日々多くの取材をこなす三重県立神戸高校の放送部にインタビュー!

【三重県立神戸高校】自身のラジオ番組を持ち、日々多くの取材をこなす三重県立神戸高校の放送部にインタビュー!
神戸高校放送部は、学校内のお昼の放送にも力を入れており、曜日ごとにパーソナリティーが変わるそう。それぞれ番組名もついており、個性豊かな内容で生徒を楽しませています。

 

三重県立神戸高等学校
三重県鈴鹿市にある公立高校。県内5番目の旧制中学校として創立され、2020年に創立100周年を迎えました。校地は神戸城二の丸跡地にあり、学校を含む一帯は鈴鹿市の伝統的文化歴史地域となっています。神高生(かんこうせい)と呼ばれる生徒たちは、「高校3年間は自分の夢の実現のために」という明確な目的意識をもち、社会の中で自分を生かす道を探り、その実現に向かって努力しています。