【税理士 水村耕史によるオカネのハナシ】vol.22 年末ジャンボ宝くじが当たったら?

【税理士 水村耕史によるオカネのハナシ】vol.22 年末ジャンボ宝くじが当たったら?

宝くじのあれこれ
【税理士 水村耕史によるオカネのハナシ】vol.20 上場企業の役員報酬っていくら?

まず、宝くじの歴史を辿ってみましょう。日本で宝くじが発売されたのは1945年で、1等の賞金が10万円。この当時の物価は、お米が1.5キログラムで70円(現在は1,000円程度)なので、いまの価値に換算すると約143万円程度でした。そこから徐々に賞金は上がり、1996年には物価の上昇とともに1等賞金が1億円となり、現在では前後賞を合わせると10億円になりました。

宝くじに税金はかかるの?
【税理士 水村耕史によるオカネのハナシ】vol.20 上場企業の役員報酬っていくら?

結論から言うと、宝くじに税金はかかりません。そのため、10億円が当選した場合にはそのまま10億円があなたの銀行口座に振り込まれます。宝くじは国が運営する事業なので、“当せん金付証票法”という法律によって当選金に税金をかけないということになっているためです。これはスポーツくじ“toto”も同様です。
一方で公営ギャンブルの場合は当選金に税金がかかり、最高で55%も税金として徴収されます。

宝くじが当たったら何年生活できるのか?
【税理士 水村耕史によるオカネのハナシ】vol.20 上場企業の役員報酬っていくら?

さて、メインテーマの宝くじが当たったらどんな生活ができるのかですが、いろいろな視点から考えてみましょう。私がこのテーマで気にしたいポイントは次の通りです。

●当選後、どのような生活を送りたいか?(毎年いくらくらいお金を使いたいか?)
●当選金で資産運用を行うか?

少し掘って考えてみましょう。
ある研究機関が日本の平均的な家族が1年間で自由に使えるお金(可処分所得)は約583万円であるというレポートを出しています。ということは、10億円当選した後もそれまでと変わらず、年間583万円を使いながら生活をすれば、約171年は働かずとも生活できることになります。人生を2周くらい全うできそうな長い期間ですね。逆に、当選時点からの余命が50年と仮定すると50年×583万円=約2.9億円ですから、7.1億円は散財しても生きて行けそうです。もちろん、今後起こる物価の上昇や、働かないことによる暇の持て余しによって余分なお金を使ってしまいそうなので、このシミュレーション通りにはならないと思いますが、あくまで理論値で考えてみました。
それでは、もう一つの視点である当選した10億円を資産運用してみたらで考えてみましょう。下記それぞれのケースは投資のリスクを踏まえて年間2%または5%で資産運用(投資)した場合について考えてみました。

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なんと、手元資金をただ貯金して使うのではなく、資産運用をすると“元金の10億円を減らさずに”毎年この収入を得ることができるという試算です。改めて考えるとすごいことですが、世界中の投資家たちがこのようなお金の稼ぎ方で生活しているのは事実です。
いかがでしたでしょうか。宝くじで10億円が当たったらというとても分かりやすいテーマでしたが、その後どのような生活ができるかはその人の生き方次第です。私が当選した場合は、何も考えず世界クルーズ旅行に行くと思います!




【税理士 水村耕史によるオカネのハナシ】