【インタビュー】Novel Core、メジャーデビュー以降の心境の変化とは? 「今の自分にとっての100点満点をちゃんと愛してあげられるようになった」

【インタビュー】Novel Core、メジャーデビュー以降の心境の変化とは? 「今の自分にとっての100点満点をちゃんと愛してあげられるようになった」
Novel Core

1stアルバム『A GREAT FOOL』のリリースから約8ヶ月、8月3日にメジャー2作目となるアルバム『No Pressure』をリリースしたNovel Core。前作以降、ツアーやワンマンライブを成功させ、その名を着実に世に広めている彼が本作に込めた思いとは? メジャーデビュー後の心境の変化、今後の展望など、真っ直ぐな言葉を紡ぐNovel Coreの口から語られたこととは−−。

 

―8月3日にリリースされたメジャーセカンドアルバム『No Pressure』はどんな作品になっていますか?

これまでのNovel Core作品の中でも、ダントツで外に向けて開けた印象がある一枚です。ラップの曲からアコースティックギター一本で歌っている曲まで、バラエティに富んだ楽曲を収録しているので、聴いていただければ必ず1曲は気に入ってもらえる曲があるような、そんなアルバムです。

 

―アルバムタイトル『No Pressure』にはどのような意味が込められているのですか?

前作の『A GREAT FOOL』というアルバムが自分の過去とすごく向き合った作品だった分、今作では純粋に音楽を楽しむものが作りたいなと思い、『No Pressure』というタイトルが先に決まりました。そこから少しずつ制作に入っていく段階で、僕が言いたい“No Pressure”というのは、“プレッシャーがない”というよりかは“プレッシャーごと受け入れる”、“ネガティブがあったからこそ気付けたポジティブにフォーカスを当てる”という意味かなと思い、そこからコンセプトが固まっていったという感じですね。

 

―本作のコンセプトは“弱さを知る者にしか語れない強さと、不自由を知る者にしか歌えない自由”とのことですが、このコンセプトはどのように決められたのですか?

まさにそこも今お話した“No Pressure”と通ずるのですが、今まではネガティブなことや、消してしまいたい過去は、全て悪いもの、嫌なものとして捉え続けて背負い込んでいる感覚だったんです。だけどいろいろなことをやっていくうちに、“ネガティブな過去を味わったからこそ、本当の意味でのポジティブに気付けた”、“不自由さを味わっていなかったら、今僕は自由を感じることができなかった”と思って。実際に味わったネガティブや不自由のおかげで、気付けたポジティブや自由があるんだということを歌いたいと思い、そういったコンセプトにしました。

 

―“プレッシャーごと受け入れる”という考えに行き着くまでにはどういった経緯があるのでしょうか?

僕はもともと完璧主義者気質で、出来上がったものに納得がいかない時は自分を責めてしまう感覚があり、それにすごく苦しめられていたんです。だけどメジャーデビュー以降、少しずつ自分のチームができていき、スタッフさんたちと一緒に“ゼロイチ”を作っていく作業が増えたおかげで、自分自身が納得いっていないものも必ず誰かには届いているということを実感できるようになりました。自分自身を許せるようになったことで、心に余裕ができましたね。今の自分にとっての100点満点をちゃんと愛してあげられるようになった気がしています。

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―リード曲『独創ファンタジスタ』はMVも公開されていますが、撮影の際に印象的だったことがあれば教えてください。

今回のMVは、ダンス・女装・バンドメンバーが出演してくれたこと、この3点が自分的に新しいポイントで。ダンスは全くの未経験だったのですが、収録前日の夜に2時間だけ振り入れがあっただけで、すぐに本番だったんです。しかも本番ではダンサーがたくさんいる中でフォーメーション移動とかもあり、人とぶつからないかドキドキしながらやっていました(笑)。まともに頭が回らないくらい、すごく緊張していたのは覚えています。女装では高めのピンヒールを履いてタイトなドレスを着させていただいて。足を庇ったせいで次の日は上半身まで筋肉痛になっていたので、普段からあんなピンヒールを履いてお仕事をされたり街を歩いたりされている女性の皆さんはすごいな、敵わんなと思いました(笑)。ガニ股で歩くわけにもいかないので、現場の女性のスタッフさんからアドバイスをもらったりしながらなんとかできたという感じでしたね。さらにバンドメンバーが出演してくれたこともあり、一人でいる時よりも和気藹々と撮影することができたので、MV撮影はすごく楽しかったです。

 

―楽曲に対して、ファンの方からの反応はいかがですか?

本当にたくさんの方に聴いていただいているという実感があります。ラジオとかにもファンのみんなが積極的にリクエストをしてくれて、たくさんのところで曲がかかっているのを毎日のように目にしますし、アメリカのラジオとかでも毎日曲がかかっていたりするので、すごいなと感じています。自分がどれだけ頑張って良い作品を作っても、反応がないと作品自体が息をできないので、本当にファンのみんなのおかげで作品がのびのびと世に出ていってくれているなと思います。すごく嬉しいです。

 

―アルバム『No Pressure』中から、高校生におすすめしたい曲を教えてください。

『No Pressure』ですかね。これは“幸せ”ということにフォーカスして歌っている曲で、メッセージが伝わりやすいのかなと思います。学生時代って漠然と“幸せになりたい”とか“もっと良い生活をしたい”みたいな願望があったり、だけどそれを掴みきれなくてすごくもがく瞬間が誰しもあると思っていて。この『No Pressure』では、そういった幸せは追いかけるものではなくて最初から自分の周りにいっぱいあって、そのありふれたものに気づくことなんじゃないかというのを歌っているんです。悩んだり苦しんだりした時に、視点を変えるための一曲として聴いてもらえたら嬉しいです。
あとは『HAPPY TEARS feat. Aile The Shota』。これは孤独感みたいなものを感じている人に聴いてもらいたいです。自分自身、この曲を書き上げるまでの21年間、生きていく中で独りぼっちだと感じる瞬間が多くて。だけどある時、自分だけじゃなくてみんな独りぼっちなんじゃないかと思ったんです。みんな心の奥底には孤独を持っていて、誰にも言えない悩みを抱えている。そう考えると全員独りぼっちだからみんな同じ場所にいるんだなと思いました。だからこの曲には“独りぼっちの80億人”という歌詞があります。もし孤独感を感じている人がいるのなら、この曲を聴いてほしいですね。

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―今回のアルバムは『No Pressure』というタイトルですが、Novel Coreさんがプレッシャーを感じるタイミングはどんな時ですか? また、そんな時はどのようにご自身を奮い立たせていますか?

僕はライブがすごく好きな分、ライブ前はすごく緊張してプレッシャーを感じることが多いです。自分主催のワンマンライブはもちろんなのですが、他のアーティストの方と一緒に出演させていただくイベントとかだと、前のアーティストの方からのバトンを受け取って次の方に渡すみたいな感覚が加わる分、余計プレッシャーを感じるんですよね。そういう時は僕の中のルーティーンとして、ステージに出ていく直前に一回舞台袖でしゃがむんです。全国ツアーをやった時も、全公演出ていく直前に一回しゃがんでから立ち上がってステージに出ていっていました。それが自分の中のスイッチみたいな感じになっていますね。あとこれは日高さんから教えていただいたのですが、そこにいる全員がめちゃくちゃ自分のファンで、全員がめちゃくちゃ楽しんでいると勘違いするっていう(笑)。ある意味自己陶酔というか、自分に錯覚させることで、のびのびパフォーマンスができるようになっていると思います。

 

―最近ではモデルなどもされていますが、今後新たに挑戦してみたいことがあれば教えてください。

いっぱいあるんですけど、ファッションブランドを作りたいというのはずっと思っています。自分の名前とかは伏せてアートとしてガッツリやりたいので、結構時間がかかるしまだ先になりそうだなと思いつつ、自分のファッションブランドをやりたいというのはずっとありますね。あとは最近絵を描いたりもするので、絵画とかそういう芸術作品をたくさん作って個展もやってみたいです。自分の音楽やファッション、アートなどをミックスさせたものとかも作りたいですね。

 

―ラップに挑戦している高校生に何かアドバイスできることはありますか?

とにかくたくさん曲を聴いた方が良いと思います。ヒップホップをやりたいんだとしても、他のジャンルの音楽は聴くべきです。そもそもヒップホップって他のジャンルと混ざって出来上がっているカルチャーでもあるので。ラップをやっていると、歌を歌った途端に「ラップじゃない」と言われがちなのですが、本当の意味でヒップホップミュージックを広く深く聴いていたら、その歌の中にもヒップホップの要素がしっかりあるということに気付けると思うんです。逆にいろいろなジャンルを見ていないと、“これはこのジャンルじゃない”という風に一個一個をカテゴライズしてしまって、自分の可能性を狭めてしまうと思います。だからジャンルにとらわれず、たくさんの音楽を聴いて、できる限り自分の中に吸収するというのは大事かなと思います。

 

―高校生にメッセージをお願いします。

失敗を怖がらないでほしいということはすごく思います。自分自身、学生時代は失敗を恐れるタイプだったのですが、当時失敗を恐れて手を出さなかったことが、今になって“あの時やっておけばよかった”という後悔に繋がったりするんです。だから学生時代はのびのびと何にでもチャレンジして自分の選択肢を広げるということを意識すると、未来で役立つことがたくさんあると思います。

 

―ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

大好き! (笑)。本当にみんなのおかげで僕もいろいろな新しい景色を見ることができているし、みんながいるからこそ、ずっとモチベーションが高いままで音楽を作ったりすることができているので、今後とも何卒よろしくお願いいたします!

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Novel Core

 

<プロフィール>
Novel Core
東京都出身の21歳。ラッパー、シンガーソングライター。
『BAZOOKA!!! 第12回高校生RAP選手権』にて歴代最年少で優勝を勝ち取り、その後、本格的にアーティスト活動を開始。現在はSKY-HI主宰のマネジメント / レーベル “BMSG” に第一弾アーティストとして所属。
メジャー1stアルバム『A GREAT FOOL』が各チャートで日本1位を獲得するなど、その存在感を確かなものにする一方で、トップメゾンのモデルに起用されるなど、ファッション業界からも注目を集める新鋭アーティスト。

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