【インタビュー】広報・森下尚昭「仕事で関わる方からの信頼や信用というものを常に思い描きながら業務にあたっている」

さまざまな職業で活躍する人に迫るWorker’s file。第42 回は、ダイドードリンコ株式会社の広報・森下尚昭さん。長年に渡り多くの飲料を販売してきたダイドードリンコで、商品や事業の情報発信などを担う森下さんに迫ります。

【インタビュー】広報・森下尚昭「仕事で関わる方からの信頼や信用というものを常に思い描きながら業務にあたっている」

 

森下 尚昭(もりした なおあき)
福岡県出身。立命館大学産業社会学部卒業後、ダイドードリンコ株式会社に入社。入社後は、東京で小売店に対しての営業を4年半、その後大阪で自動販売機の営業を2年半経験。2019年にコーポレートコミュニケーション部に異動し、現在は同部の広報・CSRグループとして、商品や自社事業の情報発信業務や、CSR活動の企画運営などに携わっている。

 

仕事で関わる方からの信頼や信用というものを常に思い描きながら業務にあたっている

 

仕事内容を教えてください。

広報として、当社の情報を正しく適切なタイミングで発信する仕事をしています。その中でも私は、当社の売り上げの8割を占める、自動販売機に関する情報発信に携わっています。そして、もう一つの業務がCSR活動。社会貢献活動ですね。こちらも企画運営などに携わっています。

 

現在の仕事に就くまでの経緯を教えてください。

大学生で就職活動を始めた際はいろいろな分野を見ていこうと思ったのですが、いつしか意識が変わり始め、一般消費者の方に向けた仕事をしたいと思ったんです。そこで思い浮かんだのが、小さい頃から触れてきた飲料を販売するメーカーでした。そこからはさまざまな飲料メーカーのことを調べ、縁あって当社に入社しました。

 

ダイドードリンコ株式会社に惹かれた理由は何だったのですか?

もともと“ダイドー=自動販売機”、“缶コーヒー”というイメージがあって。自動販売機というのは自分自身にとっても身近なものでしたし、多くの人が日々触れるものとして魅力を感じました。それから就職活動の面接の際に、人と人との繋がりを大切にする会社だなということを感じました。当社は従業員数がそれほど多いわけではないので、一人一人との連携やコミュニケーションを非常に大事にしている部分があります。そういったところは、入社してみて改めて感じましたし、当社の強みだと感じていますね。

 

CSR活動とは、具体的にどんなことをされているのですか?

大きく分けて二つありまして、まず一つが我々の資産である自動販売機を活用した取り組みになります。具体的な活動としては、「ペーパークラフト自動販売機キット」という、自動販売機の仕組みがわかるような工作キットを、毎年寄付させていただいております。さらに、「自動販売機体験授業」というものを実施しています。実際の自動販売機を用意し、子供たちに自動販売機内の仕組みを教えたり、実際に商品を詰めてもらったり、商品補充に使っているトラックに試乗してもらったりと、一連の業務を体験できるような授業を展開しています。二つ目の活動としましては、地域社会に根差した取り組みです。当社は東北地方にお世話になっております。2011年に東日本大震災が起きてから、被災地の子供たちがなかなか外で遊ぶことができずに、運動不足になっているということが言われていました。そういった子供たちの運動不足を解決し、明るく元気になってほしいとの願いから、ダンスを通じた取り組みを2012年より展開しています。当社のスローガンでもある“こころとからだに、おいしいものを。”にもあるように地域社会が豊かで、その地域社会の次代を担う子どもたちが健やかでいることが大切であると考え、このような取り組みをさせていただいています。

 

ダイドードリンコの強みは何だと思いますか?

当社は自動販売機をメインに取り扱いをさせていただいているので、そこに対してのこだわりは非常に強いです。単純に自動販売機を設置していただくという営業ではなく、お客様からの要望をしっかりとヒアリングした上で、それをどう自動販売機と組み合わせて提案できるかということは常に考えていますね。

 

自動販売機を多く持つことのメリットは何だと思いますか?

我々としては、自動販売機を一つの“店舗”として捉えていて、いろいろなアレンジが可能だと思っています。エリアやお客様の要望に応じてラッピングを施したりすることで、場所によっては当社の自動販売機をシンボルとして捉えていただく方も多いですし、コンビニがあまりない地域の方などには、すごく便利に自動販売機を活用いただいております。自動販売機の捉え方は、地域や年齢によっても人それぞれだと思うので、魅力的なチャネルなのかなと感じています。

 

仕事をする中でのやりがいを教えてください。

自分が携わった情報がしっかりとメディアに発信され、TwitterやInstagramなどのSNSで消費者の方に反応していただけたりすることが、やりがいだと思っています。しっかりとお客様に届いたなという確証にもなりますし、お客様の反応を直で目にした時にはやりがいを感じますね。CSR事業でいうと、この分野に関しては売上に繋げようという意識はなくて。取り組みに対して「良かった」と感想をいただけたりするのがやりがいなので、我々としては、一過性のものではなく継続的に行っていくものだと考えています。

 

広報の仕事に向いているのはどんな人だと思いますか?

まずは何事にも興味を持てる人かなと思います。広報といっても、単純にその分野のことだけを知っていたらいいということではなくて、世の中の情勢や、それこそ高校生の中で流行っているトレンドなどを気にかけることが重要になってきます。だから広い視野を持つことは大事だと思いますね。あとは情報を伝える力として、コミュニケーション力というのも非常に大事かなと思います。広報は社内、社外という両側面に対して情報発信をする必要があるので、相手によって伝え方や話し方を変えたりすることがあります。そういった意味では、コミュニケーション力をどれだけ発揮できるかというのも勝負になってきますね。

 

仕事をする中でのポリシーを教えてください。

上司も後輩もいて中間的な立場になるので、相談しやすい存在でありたいと思っています。あとは営業時代にもあったのですが、お客様に「ダイドーさん」と会社名で呼ばれることが多かったので、「ダイドーの森下さん」と、個人として見られるようにというのは心がけていますね。仕事で関わる方からの信頼や信用というものを常に思い描きながら業務にあたっています。

 

情報を発信する際に気をつけていることはありますか?

一番言いたいことは何なのかということを大切にしています。社外に向けて情報を発信する際には、ニュースのタイトルのようなものをつけるのですが、その一文でどれだけ関心を持ってもらえるかというのは非常に重視していますね。

 

高校生にメッセージをお願いします。

今は新型コロナウイルスの影響により、自由に遊べない状況だとは思うのですが、だからこそこういった時間で自分自身を見つめ直してもらいたいです。今が楽しいということは大事ですが、これから先の人生の方が長いと思うので、この機会に目標を設けてみてほしいですね。

 

お仕事言葉辞典 広報編

【ニュースリリース】にゅーすりりーす
自社のニュースを発表するための公式文書のこと。新商品が発売されるタイミングや、新事業を展開するタイミングなどで、情報を簡潔にまとめたニュースを公に出し、情報拡散を図る。各メディアはこのニュースリリースを基に、ニュースの情報発信などを行っている。

 

お仕事道具見せてください!
【インタビュー】広報・森下尚昭「仕事で関わる方からの信頼や信用というものを常に思い描きながら業務にあたっている」

PCスタンドと飲料
リモートワークを実施しているダイドードリンコ株式会社。森下さんは、自宅でのワークスペースを充実させるためPCスタンドを購入。水分補給として自社の飲料も欠かせません。

INFORMATION

ダイドードリンコ公式サイト:https://www.dydo.co.jp

 

【インタビュー】広報・森下尚昭「仕事で関わる方からの信頼や信用というものを常に思い描きながら業務にあたっている」

Smile STAND (スマイルスタンド):https://www.dydo.co.jp/smilestand/