世界で注目されているゴスペルシンガーTiAに迫ります!

世界で注目されているゴスペルシンガーTiAに迫ります!

圧倒的な歌唱力でニューヨークと日本を拠点に世界的に活躍するゴスペルシンガー・TiA。アメリカでは自身の活動が『ニューヨーク・タイムズ』の一面に取り上げられ、日本では2020年1月に放送された『THEカラオケ☆バトル(テレビ東京)』で史上最高得点を獲得するなど、世界で注目されているゴスペルシンガーに迫ります。

TiA
2004年、シングル『Every time』でメジャーデビュー後、1stアルバム『humming』で第19回日本ゴールドディスク大賞、2005年「ニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を受賞。デビュー10周年を機にニューヨークに拠点を移し、世界を視野に入れた活動をスタートさせると、全米最大のゴスペル大会で日本人初優勝の快挙を達成する。『ニューヨーク・タイムズ』では一面に特集が組まれ、『クーリエ・ジャポン』の特集“世界が認めたジャパニーズ6人”に選出されるなど、一躍その名を知らしめた。昨年デビュー15周年を記念し、およそ7年半ぶりとなるアルバム『MIRACLE』をソニー・ミュージックレーベルズよりリリース。昨年は『THEカラオケ☆バトル(テレビ東京)』で史上最高得点を獲得し優勝、11月には新曲『Rejoice』をデジタルリリースした。



-TiAさんの音楽のルーツを教えてください。

デビューしたのは2004年で、16 歳の時でした。当時は『NARUTO -ナルト-』というアニメのエンディングテーマを歌わせていただいたり、ジャンルとしてはずっとポップスを歌っていました。そこからデビューして10 周年くらいの時に、歌うことへの情熱や伝えるべきことが分からなくなり、さらに自分は誰にも必要とされていないんじゃないかと思うようになってしまって単身渡米を決意して。どうにか日本から消えてしまいたいと思い、ニューヨークに行ったんです。そこでは最初はゴスペルは歌っていなくて、誰でも参加の意思を伝えれば有名なミュージシャンに演奏してもらって歌える“オープンマイク”で毎日のように歌うような生活をしていました。当時私はハーレムという地域に住んでいたのですが、部屋の周りにある教会からいつもゴスペルが聞こえてくる環境だったんです。だけどそこで耳にしていたゴスペルはあまりにも本物の祈りの歌声だったので、なかなか教会に行くことができなくて。そんな時に日本にいた私の愛犬が亡くなってしまい、毎日泣いて過ごしていたのでそのタイミングで教会に行きました。そこで牧師さんに「一緒にゴスペルを歌わないか」と誘っていただいて、その教会でゴスペルを歌ったことをキッカケに、ゴスペルを始めることになりました。ゴスペルを始めた年には“マクドナルド・ゴスペル・フェスト”という全米で最大級のゴスペルの大会に、“おむすびシスターズ”という3人組で参加して、グループ部門では日本人初の優勝を果たしました。その後もしばらくは、小さな教会で歌っていたのですが、ある日ニューヨーク・タイムズの記者が「なぜ君はハーレムの教会でゴスペルを歌っているんだ」ということで取材に来て、ニューヨーク・タイムズの一面に特集してもらったり、アメリカのFOX5 NEWSとかでも特集していただいたり夢のようでしたね(笑)。

-もともと、音楽を仕事にしたいという想いはあったのですか?

家族の影響で小さい頃から周りに音楽があったので、音楽をずっとやっていきたいという想いはありました。だけど、仕事という考えは全く無くて、CDデビュー=音楽が仕事になるというのがわかっていなかったんですよね。だから実際に音楽が仕事になってからいろいろなギャップを感じて、“これはお仕事なんだ”と思った時に悲しい想いもたくさんしました。だけどどうにか売れないといけないと思い、10 年間いろいろなことを試してはみたのですが、自分自身が歌いたい音楽や、自分自身の歌声の良さが全く見えなくなってしまって全部見失ってしまったんです。ビジネスとしての歌手というのと、自分の心が葛藤してしまったんだと思います。それもあって、ちょうどデビュー10 周年のタイミングで渡米した感じですね。

-TiAさんが思うゴスペルの魅力を教えてください。

ありのままの自分でいられることですかね。あとゴスペルは一緒に歌うというのが醍醐味なので、大勢の人と一緒に歌ってみると、今まで感じたことがない感情が湧き出てくると思います。ゴスペルって歌っていると、本当に感謝や愛に溢れてくるんです。私自身、小さい頃から“自分は愛されていないんじゃないか”という気持ちが心のどこかにあったんですけど、ゴスペルと出会って、歌うようになってから、自分は愛されているということが分かるようになりました。私自身、“TiA’sクワイア”という聖歌隊を組んでいて、登録していただければどなたでも参加できるので、是非一緒にゴスペルを歌いましょう!

-歌う時に心がけていることがあれば教えてください。

11 月に行ったライブのタイトルに“Heart Singing”という言葉が入っていて、“心で歌う”という意味になるのですが、これは一番大切にしていることですね。ニューヨークで大会に出た時に、アポロシアターで年間優勝をした方もいる中で優勝をして、その時に審査員の方に言われたのが「歌が上手いとかではなくて、“Heart Singing”だった」ということだったんです。私の母はハーフなんですけど演歌をずっと歌っていて、その母に子供の頃から言われていたのが「心から歌いなさい」ということだったので、そこで審査員の方にいただいた言葉で全てが繋がったんですよね。だから“Heart Singing”というのが、私が一番大切にしていることです。

-高校生にメッセージをお願いします。

高校生の時の私はすごく小さい世界で生きていたというか、本当に小さいことで悩みやすかったり、すぐ絶望的になってしまっていたんですけど、世界を見てみたらすごく広くて。だから今、日本という場所で悩みがあるのなら、一度世界に飛び出してみてほしいです。もし自分が誰からも求められていないと思っていたとしても、世界を見てみたら自分を求めてくれる場所ってきっとあるから大丈夫です。自分の高校時代の悩みなんて世界規模で考えたら大したことはないんですけど、当時はそのことに気づけなかったんです。だから、自分がいる世界を大きくしていってほしいですね。

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