【インタビュー】Worker’s file イベントMC、ナレーター三好ユウ

さまざまな職業で活躍する人に迫るWorker’s file。第13 回目は、イベントMCやナレーター、さらにはラジオリポーターなどをされている三好さん。“声のプロ”の仕事に迫ります。

三好ユウ（みよしゆう）
東京都出身。学習院大学法学部を卒業後一般企業に就職。退社後、イベントMC等の仕事を受け持ちつつ、テレビ等にもタレントとして出演。現在は、ラジオパーソナリティなどのプロダクション・有限会社バスプに所属し、イベントMCやラジオリポーターなどを務めている。

たくさんの人との繋がりがあって今のお仕事をさせていただいている

ー仕事内容を教えてください。

声を使ったいろいろなお仕事をしているのですが、一つ目はイベントMCのお仕事になります。企業のイベントや大きな展示会、新商品の記者発表会、トークショーなどさまざまなイベントのMCをさせていただいています。あとは企業の宣伝用映像のナレーションや、自分が顔を出す広告のお仕事などもやっています。それ以外にはラジオリポーターなどもしています。ラジオのスタジオではなく中継先の現場に行って「現場の三好さ〜ん」と振っていただきリポートをするという感じです。声にまつわるお仕事は一つのジャンルに縛られずにいろいろさせていただいています。

ー現在の仕事に就くまでの経緯を教えてください。

私は一度大学に進学して、一般企業に就職していて。特に何も考えずに大学に行って、大学を卒業したら普通は就職だろうと思い一般企業に入ったのですが、退屈だなと思ってすぐに辞めてしまったんです。辞めてどうしようかなって思っている時に、イベントコンパニオンをしている友達がいて、その子に声をかけられてアルバイト感覚でイベントMCのお仕事をさせていただいたのが最初でしたね。イベントのお仕事も楽しいなと思っていた矢先、偶然イベントの会場で出会った人に「テレビのリポーターをやってみない？」と声をかけていただいて、そこからテレビのお仕事をちょこちょこさせてもらうようになりました。そういった感じで仕事をしているうちに、「やっぱり私がやりたいのは喋るお仕事なのかもしれない」と思い、今所属している事務所の代表と会って、研修を受けさせてもらってから、本格的に喋るお仕事がスタートした感じですね。それまでは恥ずかしながらしっかりと喋りの勉強をしたことがなくて。もちろん独学で滑舌を良くする練習をしてみたり、学校に通ったりはしていたのですが、深く勉強したことはなかったので、研修で初めて学ぶことが多かったですね。たくさんの人との繋がりがあって今のお仕事をさせていただいています。

ー学生におすすめの滑舌が良くなる練習方法などはありますか？

これはもう早口言葉ですね。放送部の人たちは知っていると思うのですが、“外郎売”という歌舞伎の演目があって、その文が早口言葉になっているので、研修で読んだりもしました。今でも口が回らない時には“外郎売”を読んだりするので、この“外郎売”は基本的な練習方法として良いと思います。あと大切なのは腹式呼吸です。やっぱりイベントMCやリポーターって声を届けるお仕事なので、声を前に出すためにはとにかく腹式呼吸なんです。だから声が大きくて届きやすい芸人さんとかは、腹式呼吸ができているのだと思います。

ー声を使った仕事を目指している高校生にメッセージをお願いします。

声を使うお仕事って本当にたくさんあるんですけど、結構狭き門だったりするので、必然と競争率が激しくなるんです。例えば“声優になりたい”“ラジオDJになりたい”など、やりたいことが決まっていても、最初からその枠に捉われない方が良いと私は思いますね。声にまつわるお仕事に関われるチャンスがあるのであれば、ジャンルに捉われずにチャレンジしてほしいです。私の友人に声優をしている子がいるのですが、その子ももともとナレーターから入った子なので、まずは広い目で声のお仕事を見て、そこからいろいろな可能性を広げていってほしいと思います。