プロスノーボーダー 渡辺大介さんにインタビュー!

YTJが注目するアスリートに迫る「YTJ Pick up Athlete」。今回は、幅広い世代から根強い人気を誇るスポーツ・スノーボードで、フリースタイルのスノーボーダーとして世界で活動している、渡辺大介さんに迫ります。
プロスノーボーダー 渡辺大介さんにインタビュー!

スノーボードって?
サーフィンやスケートボードのように横向きになって板に乗り、雪の斜面を滑るスポーツ。“フリースタイル”と呼ばれる自由に滑るスタイルが基本となり、競技になると、フリースタイル、アルペン(アルパイン)、スノーボードクロスの3つに分けられる。

Athlete―現在はどういった活動をされているのですか?

今は大会等にはほとんど出場せず、自分のスノーボードを自分なりに表現する、フリースタイルのスノーボーダーとして活動しています。いろいろな場所に行ってスノーボードをして、その写真をカメラマンに撮ってもらい、雑誌や自分のSNSで発信しています。

―スノーボードを始めたキッカケを教えてください。

実家がニセコのスキー場から車で2分くらいのところにあって、小さい頃からスキーをしていたんですけど、5歳の時にスノーボードをやっている人を見てかっこいいなと思って始めました。小学生から中学2年生の頃までは地元のクラブに所属していて。僕が通っていた高校にはスノーボード部があったんですけど、中学3年生の冬から、その部活の合宿に参加していました。その高校はもう廃校になってしまったのですが、当時は芽が出そうな人たちを全国から集めているような部活で。僕もその高校にはスノーボードの推薦で入ったんですけど、オリンピックを目指している人が多いような部活でしたね。

―フリースタイルのプロスノーボーダーになるまでの経緯を教えてください。

大学もスノーボードの推薦で入ったんですけど、結果が出ないと続けられないと思っていたので、大学4年間の成績で競技を続けるか決めようと思っていたんです。大学では、日本代表としてW杯や世界選手権に出場していて、最終的には、大学4年生の冬に日本で一番大きな大会に出て優勝したんですけど、逆にそれでスッキリしちゃって。その時は、レース競技である“スノーボードクロス”をやっていたんですけど、海外とはレベルが違うんですよね。日本だと練習できる場所も少ないし、W杯に出場するポイントを稼ぐためにヨーロッパやアメリカの大会に出場しないといけなくて。遠征費も自己負担なのですごくお金がかかるんです。そんな中続けてはいたのですが、僕はもともとジャンプをしたり、スノーボードをしているところの写真を撮ったりという、“フリースタイル”に憧れていて。そこからは、大学を卒業して一度競技も辞めたので、語学留学も兼ねてオーストラリアでワーキングホリデーをして、僕の中でフリースタイルメインの活動を開始していった感じです。

―渡辺さんが思う、スノーボードの魅力は何ですか?

かっこいいとかはもちろんなんですけど、僕の中のスノーボードってコミュニケーションツールでもあって。滑りを見たらその人の性格が分かるんです。だから海外とかでも一度一緒に滑ったら仲良くなれたりするんですよね。一本のボードでどこまでも繋がっていけるというのがスノーボードの魅力だと僕は思います。

―高校生にメッセージをお願いします。

何でもいいので、夢中になれるものを見つけてほしいです。僕はそれがたまたまスノーボードだったというだけで、その“自分が一番好きなもの”に気付けるかどうかがこの先の人生ですごく大きいと思います。僕はスノーボードを通じて、国内外のいろいろな景色を見れているし、いろいろな経験をできているから、何か夢中になれるものを見つけられたらハッピーになれるんじゃないかと思いますね。

―最後に今後の目標を教えてください。

スノーボードの世界って、大会で良い成績を残すとか、かっこいい技を決めるとかが主流で、子供達がそこにしか目を向けていないという現実があるんです。もちろんそれはそれで良いんですけど、ライフスタイルだったり、本来のスノーボードを知って欲しいというのがあって。僕を見て「スノーボードをやってみたい」とか、「こういう生活をしてみたい」と思ってもらえるような人になっていきたいと思います。

プロスノーボーダー 渡辺大介さんにインタビュー!
プロスノーボーダー 渡辺大介さんにインタビュー!

大迫力のスノーボード写真や動画は渡辺さんのSNSをチェック!
@gradai