【インタビュー】Worker’s file VOL.3 Webプランナー 中村 圭介

さまざまな職業で活躍する人に迫るWorker’s file。第3回目は、企業のWebサイトなど、Webサイトに関する業務を全般的に行う、Webプランナーの中村さんに迫ります。
Worker’s file VOL.3 Webプランナー 中村 圭介

―仕事内容を教えてください。
ご相談から制作、納品まで、Webサイトの制作についての業務は一通りしています。新しい企業のWebサイトの立ち上げはもちろん、何十年もの歴史ある企業から“Webサイトが活用できていない”というご相談をもらって、過去の情報を見ながら“こういう改善をしませんか?”というご提案まで行うこともあります。

―Webプランナーになるまでの経緯を教えてください。

 東京で仕事をすることに憧れて、高校卒業と同時に東京にあるトラック製造の会社に就職したんです。ただ、同じ作業をずっと繰り返す機械みたいな仕事で、“僕の人生これでいいのかな”と思ってしまって。そこからメンズアパレルの通販サイトを運営している会社に転職しました。パソコンのスキルはゼロに近いくらいなかったんですけど、一から何かを創り出す仕事がいいなと思っていたんです。だからその会社で、パソコンやインターネットの勉強をしながら、さらにプライベートの時間でWebサイトを作る勉強もして。人間としてのスキルアップも目指して独立を考え始めた時に、その時の会社の代表から独立のお話をいただいたので、そこに乗って会社を起ち上げた感じです。

―Webプランナーをしていくなかで常に心がけていることはありますか?

 会社を起ち上げたばかりの頃は、どんな仕事でも“やります”って言っていたんですけど、今はしっかりと仕事もいただけるようになったので、クライアントさんのプラスにならない仕事はしないようにしています。例えばお客さんが定着しているサロンがWebサイトを起ち上げたいってなった時、既にFacebookやInstagramを活用できているから、Webサイトは無くてもいいのでは? みたいな話をさせていただくこともありますね。もちろん引き受ければ仕事にはなるんですけど、Webサイトを作ったところでそのサイトが全く更新されていないとかが一番嫌なので。だから新しいお仕事の依頼をいただいた時も、“その後の運営についてはどう考えていますか?”というような話までさせていただいています。

―Web関連のお仕事を目指している高校生が今からできることはありますか?

 プログラミングにしても、無料で勉強できるサービスがたくさんあるので、今の段階から少しでも勉強しておくとためになると思います。あとは企業選びをする際に、僕は小さな会社の方が良いと思っているんです。大企業の方が一つの仕事のスケールは大きくなるけど、その分、仕事が細分化されていて仕事の全体像が見えづらいことが多くて。だから、“何か一つの仕事を自分で最初から最後までやりたい”という思いがあるならば、大きすぎる会社はあまり選ばない方がいいと僕は思います。

―高校生にメッセージをお願いします。
 
 将来に漠然とした不安を感じているなら、社会に出るタイミングで環境を変えた方が良いと僕は思います。僕は熊本の田舎出身なんですけど、やっぱり人間って自分がいる環境の中で形成されるんです。僕は地元にいた時、自分が将来なるべき道筋が周りの大人から見えてこなくて。自分がどれだけ右に左にハンドルを切っても、気がついたら周りの人に引かれたレールの上に乗ってしまうんじゃないか気がしたので、東京に出てきました。もちろん、今いる環境の中で仕事をするのも良いことだと思いますが、僕は原動力がポジティブでもネガティブでも、自分の意思で環境を変えられる人を心から尊敬するし応援します。

Worker’s file VOL.3 Webプランナー 中村 圭介【ランディングページ】らんでぃんぐぺーじ
インターネットの検索機能や広告などを経由して、訪問者が最初にアクセスするページのこと。訪問者がホームページに着地する(landing)というイメージが由来。略してLPと呼ばれることもある。

4Worker’s file VOL.3 Webプランナー 中村 圭介頭の中を整理するバタフライボード
小さなホワイトボードがノートのような形になっているバタフライボード。パソコンでは表現し切れない時、図で導線を書きながら、自身の頭の中を整理するそうです。

中村さんが務める会社
『株式会社カジヤ』
http://cajiya.co.jp/