Spotlight VOL.23 身延山高等学校 手話コミュニケーション部

第23回目のSpotlightは身延山高等学校の「手話コミュニケーション部」です。視覚言語の一つであり、聴覚障がい者のコミュニケーションとして使われる手話。部活動を通じて手話に触れ、ろう学校との交流、手話教室の開催などを行い、社会貢献活動に励む手話コミュニケーション部を紹介します。

Activity>>手話を通じて絆を深める活動風景
手話って??
手や指、腕を使う手指動作を始め、非手指動作と呼ばれる表情の動きでコミュニケーションをとる視覚言語。50音を指の形で表す指文字と、名詞、動詞、形容詞などの単語を表す手話が基本となっています。一つの単語でさまざまな意味を持つ手話もあり、その場の文脈で理解することも必要。耳の聞こえない人とのコミュニケーション手段として使われる言語です。

大会や手話教室などで披露される手話による劇。部員の過去のエピソードなどから生まれるオリジナルの劇で、耳の聞こえる人も聞こえない人も楽しめるストーリーになっています。
保育園の子供たちと手話歌を発表する様子。さまざまな施設での手話教室は、地域との繋がりを大切にする手話コミュニケーション部の、活動の軸となっています。

Interview>>部長×顧問の先生

―手話コミュニケーション部に入ったキッカケは?

堀内:友達に誘われて入りました。最初は覚えることがたくさんありすぎて大変でした。
小澤:でも飛陽(堀内)は手話を覚えるのがすごく早かったです。指文字と言って50音を手で表すものを1日で覚えたのでびっくりしました(笑)。体を動かすのが好きな子は感覚で覚えるのかもしれませんね。
堀内:僕は中学生までサッカーをやっていたというのがあるかもしれません。逆に勉強は苦手なので、頭の良さは関係ないと思います(笑)。

―手話が日常生活で役立ったことはありますか?

堀内:コンビニでアルバイトをしている時に耳の聞こえない人が来たので、手話で対応したら笑顔で返してくれました!
小澤:手話をやっていて良かったと思う瞬間ですよね。普段の生活でもサッと支えられる行動力は大事だし、手話を通じて相手の状況を感じ取れるようになってくれたら嬉しいですね。

―手話コミュニケーション部の魅力は?

堀内:やっぱり耳の聞こえない人も耳の聞こえる人も、何の隔たりもなく普段通り喋れるのが手話なんです。楽しく会話ができたり、自分たちがやったことで耳の聞こえない人たちが喜んでくれた時に、この部活に入って良かったなと思うことができます。

―部活での想い出は?

堀内:やっぱり感謝してもらった時ですかね。手話で話せた時に「ありがとう」って言ってもらえると、もっと頑張ろうっていう気持ちになれるので、あの時のあれというよりも、手話を通じて感謝してもらえた時が一番の想い出ですね。
小澤:今の答えを聞いて成長したなぁとしみじみと感じました(笑)。

―部員には将来、どういった人になってほしいですか?

小澤:「手話ができる人に来てほしい」という話を企業から頂いたこともあって、実際に手話ができる保育士を目指す子もいるし、手話ができる看護師になりたくて看護の道に進んだ子もいるんです。ただそれは手話という道じゃなくても良くて。この部活で学んだ自信や、人のためにという気持ちを社会で活かせる人になって欲しいなと思います。
堀内:僕は手話ができる介護士を目指しています。この部活で学んだことを活かして、介護も手話もできる介護士になりたいです。

Report>>手話コミュニケーション部に欠かせない3つのもの

日本語手話辞典。手話にも方言があるため、全国規模の大会などの場合は、こちらの辞書に記載している標準語手話を使用するのだとか。
手話教室を開催した小学校などからのメッセージや感想文。実際に触れあった方々の声が、部員たちのモチベーションを上げています。
平成15年から交流を続けるろう学校からのメッセージ入りタオル。お互いが全国大会に出る際に激励し合うなど、年々絆が深まっています。

Message>>手話コミュニケーション部員が今伝えたいこと

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