Touch food VOL.04 飛騨牛

旬の食材に触れるTouch food。第4回目はブランド和牛として、全国トップレベルの地位を築いた「飛騨牛」を紹介します。

自然の恵みの中で育てられる飛騨牛
「飛騨牛」の産地岐阜県は、山深い森林に囲まれ、ミネラルを含んだ湧水が豊富。「飛騨牛」はこのような恵まれた自然環境の中で、優れた技術と安全・安心にこだわる生産者によって手間暇掛けて育てられています。きめ細やかで柔らかい肉質と美しい霜降り、口の中でとろける芳醇な香りと味わいが特徴です。

飛騨牛のルーツ
飛騨牛のルーツ戦後間もない昭和20年代、岐阜県では田畑を耕す「役牛」として牛の飼育が始まります。昭和30年代、農作業の機械化が進むと「役牛」から「肉用牛」への転換が始まり、昭和40年代には肉質等の改良が行われるようになりました。昭和50年代、岐阜県内ではそれぞれの地域名がついた和牛が飼育されていましたが、名称統一の風潮が強まり、「岐阜牛」と呼ばれるようになります。昭和56年には、のちに飛騨牛の父と呼ばれる「安福号(やすふくごう)/但馬牛」が兵庫県より導入され、その子供が次々と素晴らしい産肉成績を収める等、「岐阜牛」の肉質改善において大きな功績を挙げました。そして統一名称を「岐阜牛」から「飛騨牛」へと変更し、銘柄推進を図るために昭和63年、飛騨牛銘柄推進協議会が設立。ここから「飛騨牛」の歴史が本格的にスタートします。
全国区となった飛騨牛
「飛騨牛」が全国的に有名になったのは、平成14年に岐阜県で開催された「第8回全国和牛能力共進会」において日本一を獲得したことがキッカケです。「全国和牛能力共進会」は、5年に一度開催される「和牛のオリンピック」。日本国内の優秀な和牛が一堂に会し、その結果は産地のブランド力向上に大きく影響するため、威信をかけた重要な大会です。改良の成果を競う「種牛の部」と、肉質を競う「肉牛の部」に分かれており、「飛騨牛」はそれぞれの部門で名誉賞(内閣総理大臣賞)と最優秀枝肉賞という最高位を獲得。さらにその5年後に開催された「第9回全国和牛能力共進会」においても、「最優秀枝肉賞」を獲得し、「飛騨牛」は日本を代表するブランド和牛としての地位を固めました。

ひだぎゅう?ひだうし?
「飛騨牛」には「ひだぎゅう」と「ひだうし」2つの呼び方があります。食肉となったものを「ひだぎゅう」、飼育されている牛や、子牛を産むための母牛(繁殖牛)、父牛(種雄牛)を地元の方々、生産者の方々は愛着を込めて「ひだうし」と呼んでいるそうです。みなさんが食べる「飛騨牛」は「ひだぎゅう」という訳です。
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今年開催の「第11回全国和牛能力共進会」の岐阜県代表牛に、岐阜県立飛騨高山高等学校の生徒が育てた「ともみさと号」が選出

「和牛のオリンピック」とも呼ばれる「第11回全国和牛能力共進会(2017年9月7日~11日宮城県開催)」の復興特別出品区(高校生の部)の岐阜県代表牛に、飛騨高山高等学校動物研究部が育てた「ともみさと号」が選ばれました。牛の飼育をしてきた林さん(3年生)とサポート役栗谷さん(3年生/部長)によると、当初は気性が荒く、太りやすい体質だったようですが、毎日午前7時に登校、校内の牧地を散歩し、放課後も付きっきりで世話をしたとのことです。腹回りの体格や顔と足、体のバランスなどが優れていると評価された「ともみさと号」。飼育に携わった仲間達の思い、「ともみさと号」の血統を受け継いできた先輩達の思いと共に、全国での入賞を目指します。
林さん(3年生)とサポート役・栗谷さん(3年生/部長)の意気込み
「全国和牛能力共進会」に向けて、日々の管理や調教に力を入れてきました。県の代表に選ばれたのは、支えてくださった皆さんのおかげだと思っています。牛のコンディションをベストの状態にして、皆さんに恩返しできるように頑張ります。

取材協力:おいしい山形推進機構事務局、山形おきたま農業協同組合