【インタビュー】Job master VOL.04 レコードプロデューサー 本田丈和 supported by 社会人大学

さまざまな職業で活躍する方に迫るJob master。第4回目は華やかなイメージがある
音楽業界のなかでも、あまり聞きなれないレコードプロデューサーのお仕事に迫ります。

レコードプロデューサー本田丈和さん

―お仕事の内容を教えてください。
簡単に言うとアーティストと一緒に作品を作り、それを売っています。だから僕らは括りとしては製造業(メーカー)なんです。お客様にはアーティストと一緒に作った“感動”を買っていただくため、アーティストの意向を汲みながらも、より売れるように導いていくのが大事な仕事です。

―現在のお仕事を目指し始めたキッカケは?
大学時代にジャズのビッグバンドに参加していたんですけど、ある日リハーサル室の壁にキングレコードのアルバイト募集の紙が貼ってあったんです。興味があったので連絡したら採用してもらえて、その後しばらく雑用をやっていたんですけど、だんだん要領が良くなって仕事が短時間で終わるようになったんですね。時給制だったので慣れれば慣れるほど給料が減るんですよ(苦笑)。それで時間のかかりそうなレコーディング現場に志願していたら、手伝わせてもらえることになりました。実際に目撃したレコーディングから数か月後にはCDが完成して、それを手に取った時にとても感動しました。そういった経験が嬉しくて「やりがいがありそうだな」と思ったのがキッカケです。

―現在のお仕事をされていくなかでのポリシーは?
自分自身のキーワードとして“ホスピタリティ”というものを常に持っています。日本語にすると“心からのおもてなし”とか“思いやり”といった意味ですね。アーティストと仕事をする時も社内の人と仕事をする時も、意見が食い違うなど、いろいろと大変な場面はあるんです。そういう時に僕自身は場を盛り上げて前向きな雰囲気にもっていく役目だと思っています。ネガティブ(マイナス)な空気のなかでは世の中の人に楽しんでもらえる良い作品は生まれないので、ホスピタリティは本当に大事です。

―今のお仕事のやりがいは?
音楽って物理的に言えば、ただ鼓膜が振動しているだけなんですよ。でもその時の感情によって違うように聴こえる不思議なものなんですね。そういう形のないものをああでもない、こうでもないって試行錯誤を繰り返して目に見えるものにしていくのはすごくやりがいを感じます。最初は目に見えなかったものがいろいろな人の手元に形となって届くというのはやっぱり嬉しいです。今でも完成したCDが出来上がって初めて手に取った時、毎回「できた!」って思います。だから配信も良いけどCDも残っていって欲しい、残さないといけないなと日々思っています。

―音楽業界を目指す高校生が今からできることは?
著作権のことを勉強しておくと良いと思います。音楽の著作権とは、作詞や作曲の権利のことで、漫画による入門編などで勉強することもできます。音楽ビジネスには絶対に欠かせない知識です。あとは英語力。今更かもしれませんが音楽業界に限らず、これからはますます英語が必要になってくるんじゃないかな。

―読者である高校生に伝えたいことは?
僕は高校時代にジャズを好きになって、周りの先生とかに教えてもらいながら友達とジャズ喫茶に通うようになったんです。高校生でジャズが好きって珍しかったみたいで、ジャズ喫茶のマスターとかにすごく可愛がってもらいました。それってやっぱり若さがあってのことなので、高校生は得だなってつくづく思います(笑)。だから興味のある世界には高校生である今、どんどん飛び込んで行って欲しいです。あとは全然関係ないんですけどウクレレ部を作ってください(笑)! ウクレレって弦が4本しかないし柔らかいので指が痛くならなくてギターに比べて弾きやすいから、誰でも手軽にできるんです。ちなみにウクレレ弾き語りの上手い高校生も募集しています(本気)!
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レコードプロデューサー・本田丈和を知る3つのコト

ウクレレ
1.世界を繋ぐウクレレ
「言葉が通じなくても外国の人と仲良くなれる! 世界を繋ぐ大注目のコミュニケーションツールです。」
ウクレレ
2.漫画で興味を持った囲碁
「『ヒカルの碁』を読んで興味を持ちました。老後は仲間と一緒に囲碁を楽しみたいと思っています。」
ウクレレ
3. 人生を豊かにしてくれた本
「深夜特急を読んで海外に行き、音楽こそが世界平和唯一の手段だと思う経験ができました。」

















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