
今回の全国高校生NEWSは、海洋問題について同世代に伝える活動をしている、高校生主体のプロジェクト「Blue Campus」。未来の海の環境と生き物を守るため、海に興味を持ってもらうきっかけとして“海の教科書”を発行した高校生たちを紹介します。

未来の海を守り、海と共生し続けるため
同世代の仲間を増やす
海面水温の上昇が原因でサンゴが栄養不足の状態になるサンゴの白化や、海洋ゴミによる汚染といった海洋問題について、高校生など若い世代に伝える取り組みをしている「Blue Campus」。2024年11月に前代表の大沼七奈さん(大学1年生)が中心となり同世代5名で立ち上げたこのプロジェクトには、現在、北は北海道、南は鹿児島県まで、中・高・大学のメンバー19名が在籍。それぞれのメンバーが自分の住む地域の海の問題を解決するために日々活動に取り組んでいます。
Blue Campusの主な活動は、海洋問題について伝えるための海の教科書を制作し、同世代に海に興味を持ってもらうこと。昨年11月には、中高生を対象にした教科書『Z世代が明日の海と語ってみた話』を発行しました。この教科書では、Blue Campusのメンバーそれぞれが、自身と海とのエピソードを紹介。さらに写真を多く載せることで、自分たちと同世代の人が共感しやすい内容になるよう工夫しました。また、水産ジャーナリストや漁師、ダイバーといった海の専門家たちに取材を実施。現在海が抱えている問題について掲載しました。その中でも特にこだわったのは、教科書を読みテーマに沿って自分の考えを書く、書き込みページを作ったこと。このページには、教科書を読んで学んだ環境問題をより自分ごと化し、環境問題について意識してもらおうという意図が込められています。実際に完成した教科書は、全国の高校や中学校に配布され、「これまで海に関わりのなかった人が海について考えるきっかけになった」という感想も届いたそうです。また今年は、小学生版の海の教科書の発行を予定しています。小学生版では、海洋問題をよりわかりやすく伝えるため、絵本感覚で楽しめるようにイラストや写真を多く使用。他にも、海中の音波を研究する海洋音響学の専門家に話を聞いて掲載するなど、海の魅力を新しい角度で紹介するような内容になっています。
今後は、中高生版・小学生版だけでなく、それぞれの地域にフォーカスした教科書を制作するのが目標とのこと。「海一つとってもいろいろな問題があり、その問題に対してたくさんの向き合い方がある。Blue Campusでは、地域とつながり、その地域に特化した海の教科書を作り、海洋問題に取り組む仲間を増やしていきたい」と代表の片岸拓也さん(高校3年生)は語りました。 「年々上昇する海面水温や、海洋ゴミなどの問題は、一朝一夕で解決するものではない」と片岸さんは話します。大人から子どもへ、そしてその子どもへと、解決するためのノウハウを次世代に受け継いでいくことが、海洋問題だけでなく環境問題改善への第一歩になる。Blue Campusは、そのノウハウを身につけた若者を育成し、日本から世界へと輪を広げ、未来の海の環境と生物を守るために、これからも活動を続けていきます。
![]() ▲北は北海道、南は鹿児島まで19名のメンバーがいるBlue Campus。日本各地にいるメンバーが、釣りやダイビング、ゴミ拾いなど、それぞれの地域で抱える海洋問題の解決に向けて取り組んでいます。 |
![]() ▲海の教科書を制作するにあたり、有識者の方へ自分たちでアポイントを取り、インタビューを実施。昨年の夏休みは、教科書制作のためにオンラインや対面でたくさんの方に取材をしたそうです。 |
![]() ▲静岡県で開催した小学生対象のワークショップの様子。子どもに伝える際は、紙芝居やカードゲームを用いて、海の大切さをできるだけ楽しく伝えられるように工夫しています。 |

Blue Campusが発行した『Z世代が明日の海と語ってみた話』



